04月21日 相場展望(寄り付き前)
【オープニングコメント】
21日の東京株式は続伸後、堅調となりそうだ。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、20日の大阪取引所終値比365円高の1万7235円で取引を終了。朝方は、同清算値にサヤ寄せするスタートとなろう。
日経平均株価予想レンジは、1万7000円-1万7500円を想定する。
3/14の戻り高値1万7291円を上回る展開も期待でき、そうなれば2/12の1万5000円割れが大底であったとの見方も一段と強まりやすい。
米国株式では良好な企業決算も好感され堅調な動きを示した。ドル円が一段と円安に振れており、輸出関連株には、買い戻しの動きが強まりそう。
主要外国証券経由の注文動向は、売り970万株、買い750万株で、差し引き220万株の売り越し。売り越しは3営業日ぶり。金額も売り越し。売りセクターに、小売、商社、建設、自動車、銀行、ガラス、陸運など。買いセクターに、薬品、鉄鋼、自動車部品、銀行、自動車、電子機器、情報通信、不動産、その他製品など。
【個別材料銘柄】
■日本エム・ディ・エム <7600>
日本特殊陶業 <5334> と資本業務提携。伊藤忠商事 <8001> が保有する同社株794万2764株(発行済み株式の30.0%)を特殊陶が取得。医療機器分野での製品開発や販売で協業する。なお、伊藤忠との資本業務提携は解消する。
■日鋳造 <5609>
前期経常が一転増益で上振れ着地・今期は11%増益へ。
■免疫生物研究所 <4570>
抗体医薬品の研究開発に特化したバイオベンチャーCUREDに対し、資本提携先のトランスジェニック <2342> [東証M]と共同出資。同社が開発した遺伝子組換えカイコを用いた抗体医薬品の実用化を目指し共同研究を進める。
■ラクオリア創薬 <4579>
過敏性腸症候群の治療薬候補「5-HT2B拮抗薬」について、韓国で物質特許の特許査定を受領。日本、米国、欧州、中国などに続く特許取得となる。
■SOL Holdings <6636>
中期経営計画を策定。19年3月期に営業損益55.7億円の黒字(16年3月期計画は17億円の赤字)を目指す。
■リアルワールド <3691> [東証M]
金融領域への事業展開を目指し、ブロックチェーンなどの新技術を研究する子会社「REAL FINTECH」を設立。
【予定】
21日(木)
【国内】
20年国債入札
4月の月例経済報告
《決算発表》
サイバエージ、光世証、BEENOS、スーパーツール、小松ウオル、DNAチップ、総合メディ
《新規上場》
ジャパンミート
【海外】
インドネシア中銀政策金利発表
英3月小売売上高(17:30)
ECB理事会(政策金利発表、20:45)
ドラギ総裁会見(21:30)
米4月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数(21:30)
米3月シカゴ連銀全米活動指数(21:30)
米2月FHFA住宅価格指数(22:00)
米3月CB景気先行総合指数(23:00)
米5年インフレ連動国債入札
《決算発表》
パルト・グループ、D.R.ホートン、アンダーアーマー、ベライゾン、GM、スターバックス、ビザ、シュルンベルジェ、トラベラーズ・カンパニーズ、アルファベット、ニューコア、マイクロソフト
休場:ブラジル
※記載された予定は、予告なく変更される可能性があります

【NY概況】
20日のNYダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比42ドル67セント高の1万8096ドル27セントで終えた。2015年7月20日以来9カ月ぶりの高値を連日で更新した。
原油高を受けてシェブロンなど資源株が上昇。IBMやゴールドマン・サックスも大幅高し、相場上昇に寄与した。
上げ幅は一時、110ドルを超えた。決算発表を前にクレジットカードのアメリカン・エキスプレスが上昇した。発表が本格化している16年1~3月期の企業決算が予想ほど悪くないとの見方も相場を下支えした。
クウェートでのストライキ終結を受けて原油相場が下落したものの、3月中古住宅販売件数が予想を上振れるなど朝方はもみ合う展開となった。エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計が前週から減少し、原油相場が反発した流れを受け、株式相場も上昇に転じた。
ナスダック総合株価指数は反発し、前日比7.800ポイント高の4948.130で終えた。
セクター別では、銀行や各種金融が上昇する一方で公益事業や家庭用品・パーソナル用品が下落した。
検索サイトのヤフーはマリッサ・メイヤーCEOがネット事業を含む中核事業の売却を最優先とする姿勢を示したことが好感され、上昇。半導体のインテルは1万2000人規模の人員削減策を発表し、堅調推移。衛星テレビのディッシュ・ネットワークも朝方発表した16年1~3月期決算で1株利益が市場予想を上回り、買いが優勢だった。
半面、飲料のコカ・コーラは16年1~3月期の減収減益が嫌気され下落。航空機大手のボーイングや日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)も大幅に下げた。
NYダウ工業株30種(ドル)
18,096.27 +42.67
S&P500種
2,102.40 +1.60
ナスダック
4,948.130 +7.800
【シカゴ日本株先物概況】
日経平均先物は3日続伸し、中心限月物終値ベースで2月2日以来、約2カ月半ぶりの高値をつけた。6月物は前日比210円高の1万7235円で引けた。20日の大取終値を365円上回った。円安進行に加え、原油相場の続伸を背景に米株が上昇し、買われた。6月物は一時1万7320円まで上げた。この日の6月物安値は1万6850円。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
17235 ( +365 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
17280 ( +410 )
( )は大阪取引所終値比
【20日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6410.26(+4.91)
フランス・パリ株価指数
CAC40 4591.92(+25.44)
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10421.29(+71.70)