04月19日 相場概要(前引け)

【前引け概況】
19日午前の日経平均株価は大幅反発した。前引けは前日比565円90銭高の1万6841円85銭だった。
前日の地合いから一変し朝方から広範囲に買いが流入した。原油価格が下げ止まり、前日の欧米株市場が総じて堅調な動きを示したことや、外国為替市場でドルが買い戻され1ドル=109円台まで円安方向に押し戻されたことが追い風材料となった。
主力株中心に買い戻され急速に切り返す展開。日経平均は一時600円を超える上昇をみせる場面があった。メガバンクをはじめ銀行株が買われたことで全般の地合いを良くした。一方、前日に集中的に買われた建設関連や資材関連は利食われるものも多かった。
熊本地震が国内経済に与える影響には不透明感が強いが、前日に九州地方での生産停止を材料に急落していたトヨタやソニーがしっかりとした値動きとなったことで、目先の下値不安が後退。相場全体の地合い改善につながったとの指摘もある。
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)もそれぞれ3日ぶりに上昇に転じ、上昇率は3%を超えた。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆191億円、売買高は10億9364万株。東証1部の値上がり銘柄数は全体の9割にあたる1767、値下がりは117、変わらずは67だった。
個別では、円相場が円安・ドル高に振れたため、輸出採算の悪化に対する懸念が後退し、富士重やホンダなど自動車株の一角が高い。三菱UFJ、三井住友FGなどメガバンクの上げも目立った。前日に2016年3月期の連結純利益が従来予想を上回ったと発表したヤマトが大幅高となった。
ファーストリテイリングも大幅高。ペプチドリーム、新日本科学などバイオ関連の上げ足が目立つ。アイフィスジャパンがストップ高に買われたほか、TDK、ソニーなども大きく上値を伸ばした。
半面、前日に上げの目立った若築建など建設株の一角が売られた。アウトソーシング、日本CMKも値を下げた。日本カーバイド工業も下落した。
東証2部指数は3日ぶりに反発した。前引けの2部指数は、前日比43.13ポイント高の4336.17となった。
個別銘柄ではコーアツ工業が一時ストップ高。篠崎屋、築地魚、ローツェ、ラオックスや朝日インテク、アートSHDが上昇し、SYSKEN、ネポン、土木管理試験所、中央ビルトが売りに押された。
【市況】反発、バイオ・医薬関連銘柄に買い

日経ジャスダック平均株価は反発した。前引けは前日比18円66銭高い2463円13銭となった。米株高を背景に投資家心理が改善し、東証1部の大型株を中心に買い戻しが活発になり、上昇に弾みが付く銘柄が目立った。
地合いの改善を反映し、新興市場では最近値動きの良いバイオ・医薬関連銘柄に買いが集まり、指数を押し上げた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で338億円、売買高は7853万株。
個別銘柄ではACKG、シンバイオ製薬、リプロセルがストップ高。ヤマックス、野村マイクロ、トリケミカル、サン電子が上昇した。半面、DWTI、コンセック、テクノアルファ、ドーン、レイは下落した。
【市況】マザーズ指数は5日続伸、メドレックなどがストップ高

東証マザーズ指数は5日続伸した。前引けは前日比58.86ポイント高い1180.28とここまでの高値で、18日に付けた年初来高値を上回る。個別銘柄ではアクセルM、データセクション、メドレック、INSPECがストップ高。Hameeは一時ストップ高と値を飛ばし、そーせいやグリンペプ、サイバダイン、エディア、ブランジスタ、そーせい、レントラックスが上昇した。一方で、アウン、mbs、アライドアーキ、ハイアス&Co、メタップスやMDVは下落した。
きょう東証マザーズ市場に新規上場したGW(3936)は買い気配が続いている。前引け時点の気配値は公開価格(2960円)の1.7倍にあたる5060円だった。東京証券取引所が定めるきょうの気配値の上限は6810円で、これに通常の更新値幅である100円を加えた6910円までで売買が成立しない場合、初値は翌日に持ち越される。