04月19日 相場展望(寄り付き前)
【オープニングコメント】
19日の東京株式は堅調な展開となりそう。
シカゴ市場日経平均先物の円建て清算値(1万6645円:325円高)にサヤ寄せする動きが先行すると見られる。
日経平均株価予想レンジは、1万6400円-1万6900円を想定する。
寄り付きから大幅高となりそうだが、昨日の売りの買い戻し加速も期待でき、昨日の下げ幅(572円安)の全値戻しまでの上昇は十分あり得ると予想する。
為替相場は、ドル・円が1ドル=108円台の後半と円安に振れている。円高の動きが一服したことから、輸出関連株に買い戻しの動きが出るだろう。
日経平均の25日線は、1万6568円(18日時点)で推移しているが、同線前後では戻り待ちの売りも控えているとみられ、終値ベースで同線を上回ることができるかがポイントになりそう。
主要外国証券経由の注文動向は、売り820万株、買い930万株で、差し引き110万株の買い越し。買い越しは2営業日ぶり。金額も買い越し。
売りセクターに、鉄鋼、薬品、食品、電機、建設、自動車、銀行、ガスなど。買いセクターに、ゴム、電機、その他製品、建設、陸運、小売、薬品など。
【注目の材料銘柄】
■ヤマト <1967>
前期経常を36%上方修正。
■レカム <3323>
人工知能事業を展開するAI insideと資本業務提携。AI社の人工知能技術を搭載した商品を開発するほか、AI社に3400万円出資する。
■リプロセル <4978>
島津(香港)有限公司と中国における販売業務提携。市場規模が大きく再生医療の産業化に積極的な中国での販売網拡大を目指す。
■野村マイクロ <6254>
前期経常を58%上方修正。
■パスポート <7577>
973万株の第三者割当増資を実施。払込日は5月27日。全株を健康コーポレーション <2928> に割り当てる。発行価格は117円で調達資金約11億2200万円はブランドの再構築、EC事業の強化資金などに充てる。
■そーせい <4565>
子会社ヘプタレス・セラピューティクスがヒトモノクローナル抗体の主要バイオ医薬品会社であるカイマブリミテッドと、がん免疫療法の領域で複数のGタンパク質共役受容体をターゲットとした新規抗体薬の研究開発・商業化に関する戦略的共同研究を開始。
■メドレックス <4586>
経産省の公募事業に採択された「生分解樹脂製マイクロニードルアレイのディスポーザブル型装着技術の開発」の成果の一部をマイクロニードル国際学会で発表する。使用者がマイクロニードル(微小針集合体)を確実に皮膚に刺すことができるようにする装置を開発。
【予定】
19日(火)
【国内】
5年国債入札
《決算発表》
東製鉄、いちごHD、アコモF
《新規上場》
グロバウェイ
【海外】
韓国中銀政策金利発表
独4月ZEW景況感指数(18:00)
米3月住宅着工件数(21:30)
米3月建設許可件数(21:30)
米大統領選NY州予備選
《決算発表》
ジョンソン・エンド・ジョンソン、ゴールドマン・サックス、インテル、VMウェア、インテューイティブ・サージカル
休場:インド
※記載された予定は、予告なく変更される可能性があります

【NY概況】
18日のNYダウ工業平均は反発した。
終値は前週末比106ドル70セント高の1万8004ドル16セントと2015年7月20日以来およそ9カ月ぶりの高値を付け、節目の1万8000ドル台を回復した。
昨日の主要産油国による増産凍結が合意に至らなかったことを受けて、原油相場が急落した。アジアの株式相場が下落した流れもあり、売りが先行した。その後、主要企業の堅調決算が好感され上昇に転じた
朝方は米株式の売りが優勢だった。17日にカタールのドーハで開かれた主要産油国による協議は原油の増産凍結で合意できなかった。NY原油先物相場は一時37ドル台まで急落し、投資家がリスク回避姿勢を強めるとの見方が米株式相場の重荷となった。
しかし原油価格は次第に下げ渋った。目先の重要イベントを過ぎたことや原油価格の下値が限られたことでシェブロンなどエネルギー関連株には買い戻しが入り、相場を押し上げた。
また、米主要企業による発表が本格化している1~3月期決算では金融大手を中心に業績が市場予想を上回る例が続いた。米企業業績に対する慎重な見方が薄らいでいるのも米株式の買い安心感につながった。
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発。前週末比21.801ポイント高の4960.017で終え、昨年12月31日以来およそ3カ月半ぶりの高値を付けた。
セクター別ではテクノロジー・ハード・機器を除いて全面高となり、エネルギーや自動車・自動車部品の上昇が目立った。
個別では、玩具メーカーのハズブロは決算内容が好感され、上昇。新作映画の北米興行収入が好調だったメディア大手のウォルト・ディズニーのほか、クレジットカードのビザやマイクロソフトなども買われた。
一方で、金融大手のモルガン・スタンレーが安い。1~3月期の1株利益などが市場予想を上回ったのが好感されて買いが先行したものの、次第に目先の利益確定を目的とした売りに押された。四半期決算で1株利益などが市場の期待を超えた飲料大手のペプシコも小幅安で終えた。
最高経営責任者などから現状の株価を下回る水準でのMBO(経営陣が参加する買収)の提案があったと発表した中国のネット自動車販売のオートホームが下落。アップル、化学のデュポンなども売られた。
NYダウ工業株30種(ドル)
18,004.16 +106.70
S&P500種
2,094.34 +13.61
ナスダック
4,960.017 +21.801
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は反発した。6月物の終値は前週末比40円高の1万6645円だった。18日の大阪取引所の終値を325円上回った。
米株式市場が上昇し、ダウ工業株30種平均は節目の1万8000ドル台を回復した。好感した買いが日本株先物に入った。円が対ドルでやや下げたのも買い材料視された。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
16645 ( +325 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
16690 ( +370 )
( )は大阪取引所終値比
【18日の欧州株式市場】
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6353.52(+9.77)
フランス・パリ株価指数
CAC40 4506.84(+11.67)
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10120.31(+68.74)