04月15日 相場展望(寄り付き前)
【オープニングコメント】
15日の東京株式市場はもみ合い展開か。
14日夜の熊本の震災の影響を見極めたいと見方から、やや弱含みのスタートも想定される。
また、今年に入り上値抵抗線として意識されている75日線(14日時点で1万6844円)を上抜けたことや週末要因もあり、目先的な達成感から利食い売りも考えられる。
日経平均株価の予想レンジは1万6600円-1万7000円を想定する。
円安基調や原油高の流れに大きな陰りは見られず、為替が極端に円高に振れない限りは、押し目があれば買いが入る可能性が高い。
11時に予定されている1-3月期GDPなど中国経済指標が波乱材料ではあり、内容によっては調整色を強める可能性はあるが、波乱のない内容となれば、中国関連株などには改めて買いが入りやすく、総じて底堅い推移を予想する。
熊本地方の地震が発生したことを受け、インフラ補修などの関連銘柄に向かう可能性もありそうだ。
主要外国証券経由の注文動向は、売り510万株、買い2250万株で、差し引機1740万株の大幅買い越し。買い越しは3営業日連続。金額も買い越し。
売りセクターに、小売、ガラス、鉄鋼、銀行、電機、薬品、陸運など。買いセクターに、建設、電機、機械、自動車部品、海運、ゴム、化学など。
【注目の材料銘柄】
■Rフィールド <2910>
4月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施する。最低投資金額は現在の2分の1に低下する。
■レナウン <3606>
今期経常は15%増益へ。
■キャリアL <6070>
5月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施する。最低投資金額は現在の2分の1に低下する。また、今期経常は17%増で4期ぶり最高益、実質増配へ。
■PALTEK <7587>
業務用映像機器向けインターフェースの伝送レート変換ボード「GearBox ボード」を開発。4K映像の非圧縮伝送が可能な12Gb/sへの変換を実現。
■中本パックス <7811>
前期経常が一転増益で上振れ着地・今期は1%増益、27.5円増配へ。また、配当方針を変更。これまで年1回の期末配当のみだったが、17年2月期から毎年8月末を基準日とする中間配当を実施することを決定。
■インベスターズクラウド <1435>
不動産投資型クラウドファンディング「TATERU FUNDING」事業を開始。一棟のアパートを小口化し、共有持分で販売することで不動産投資の間口を広げる。
■テラスカイ <3915>
5月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施する。最低投資金額は現在の2分の1に低下する。また、今期経常は10%増で3期連続最高益更新へ。
■Gunosy <6047>
KDDIグループのSupership、アップベイダーと広告領域で業務提携。広告配信や動画広告で連携するほか、広告商品の共同開発、データ関連などで協業する。12-2月期(3Q)経常は8%減益。
【予定】
15日(金)
【国内】
《決算発表》
ゲンダイAG、ゲンキー、日置電、安川情報、ハウスリート、レイ、トーヨーアサノ、ハウスレジ
《新規上場》
エディア
【海外】
中国1-3月期GDP(11:00)
中国3月鉱工業生産・小売売上高・都市部固定資産投資(11:00)
国際通貨基金(IMF)・世銀春季総会(~17日ワシントン)
米4月NY連銀製造業景気指数(21:30)
米3月鉱工業生産・設備稼働率(22:15)
米4月ミシガン大学消費者信頼感指数(23:00)
米2月対米証券投資(16日5:00)
《決算発表》
シティグループ
休場:インド、タイ
※記載された予定は、予告なく変更される可能性があります

【NY概況】
14日のNYダウ工業株30種平均は小幅ながら3日続伸した。終値は前日比18ドル15セント高の1万7926ドル43セントと、2015年7月20日以来およそ9カ月ぶりの高値を付けた。
金融大手が相次ぎ減益決算となる中で、週間新規失業保険申請件数が予想より減少するなど、朝方からもみ合う展開となった。3月消費者物価指数が予想に届かず、利上げへの警戒感が縮小したことで上昇したが、引けにかけて上げ幅を縮小する展開となった。
米銀大手バンク・オブ・アメリカの1~3月期決算は減収減益だった。しかし、1株利益が市場予想を上回った。前日にもJPモルガン・チェースが決算をきっかけに買われ、連日で大手銀株を物色する流れが強まった。
日欧の株式市場では主要な株価指数が上昇した。世界的な株高の様相が色濃くなったことも米株式の買い安心感につながった。
ただ、来週から米主要企業による四半期決算の発表本格化し内容を見極めたいとする投資家も多い。積極的に相場の上値を追う動きは限られ、利益を確定する売りも出やすかった。
ナスダック総合株価指数は小反落し、終値は同1.534ポイント安の4945.886ポイントとなった。
セクター別では、銀行や運輸が上昇する一方で不動産や食品・飲料・タバコが下落した。
航空会社のデルタ航空は決算内容が好感され、堅調推移。半導体・太陽光技術メーカーのサンエジソンは会計慣行に不正が無かったことを発表し、大幅上昇となった。
アップルやグーグルを傘下に持つアルファベット、アマゾン・ドット・コムも高い。
一方で、大手銀ウェルズ・ファーゴは下落した。決算では利益が市場予想を上回ったものの、エネルギー関連企業への与信に警戒感が高まり、売りが優勢だった。インテルや映画・娯楽のウォルト・ディズニー、日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)も下げた。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,926.43 +18.15
S&P500種
2,082.78
ナスダック
4,945.886 -1.534
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は3日続伸した。6月物は前日比205円高い1万6805円で終え、3月末以来およそ2週ぶりの高値を付けた。同日の大阪取引所の終値を95円下回った。小幅ながら円安が進んだほか、NYダウ平均が堅調に推移し、買いを誘った。ただ、積極的に上値を追う手掛かりには欠き、利益確定の売りも出やすかった。
この日の6月物の高値は1万6920円、安値は1万6610円。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
16805 ( -95 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
16845 ( -55 )
( )は大阪取引所終値比
【14日の欧州株式市場】
FTSE100が3日続伸、DAXは5日続伸
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6365.10(+2.21)
フランス・パリ株価指数
CAC40 4511.51(+21.20)
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10093.65(+67.55)