04月12日 相場概況(寄り付き後)
[10時の概況]
日経平均株価は上昇が一服し、前日比70円程度高い1万5800円台前半で推移している。根強い円高・ドル安基調への警戒感から、上値では戻り待ちの売りも出やすい。
一方、市場では「これまで大きく下げた反動でメガバンクが大幅上昇しており、株主が多いだけに全体の買い安心感につながっている」との声もあり、下値は堅くしている。
主力株には積極的な買いが入りづらい。米企業の四半期決算本格化を前に米国企業業績に対する警戒感もある。新興市場など中小型株のテーマ物色の流れが続くかどうかが注目される。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も上げ幅を縮小している。
東証1部の売買代金は概算で6076億円、売買高は6億4730万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1391と全体の約71%にのぼっている。値下がりは454、変わらずは105だった。
業種別では33業種中24業種が値上がり。1位は鉄鋼で、以下、銀行、海運、非鉄金属と続く。値下がり上位には水産・農林、小売、精密機器が並んでいる。
日経平均プラス寄与度トップはファナックで、日経平均を26.48円押し上げている。次いで京セラが9.57円、ホンダが6.82円、トヨタが5.81円と続く。
マイナス寄与度は9.18円の押し下げでKDDIがトップ。以下、セブン&アイが4.28円、ファストリが2.94円、オリンパスが2.35円と続いている。
個別ではみずほFGや三菱UFJなど銀行株の上昇が目立つ。新日鉄住金、JFEの鉄鋼株も大きく上げている。小野薬や大塚HDが東証1部の値上がり率ランキング上位に顔を出している。
村田製作所が一時前日比5%高で1万3300円台まで上値を伸ばしたほか、アルプス電気、TDKなど電子部品メーカーが切り返しに転じている。為替の円高進行に加え、スマートフォン向け部品需要の減速などを背景に株価は年明け以降調整局面にあった。
一方で前日に急伸したヤクルトが下げている。セブン&アイやヤフーも下落した。
東証2部株価指数は4日続伸。ぷらっとやTOREXが上昇し、ローツェやアートSHDが下げた。