04月12日 相場展望(寄り付き前)
【オープニングコメント】
12日の東京株式市場は、手掛かり材料難で様子見気分が広がるなか、もみあい展開となりそう。
日経平均予想レンジは、1万5600円-1万5900円を想定する。
為替相場は、ドル・円相場が1ドル=107円台の後半とやや円高に振れている。
引き続き、為替相場にらみの神経質な展開になることが予想される。
口先介入なども入りやすい状況であることを考えると、極端な円高にも振れづらい。良くも悪くも動きづらいなか、1万5700円近辺で狭いレンジでの推移が続きだろう。
一方で、為替動向の影響を受けにくいバイオや内需などに関連する小型株への物色が継続されそう。
主要外国証券経由の注文動向は、売り880万株、買い870万株で、差し引き10万株の売り越し。売り越しは6営業日ぶり。金額も売り越し。
売りセクターに、食品、化学、鉄鋼、非鉄、機械、銀行、商社、情報通信、電機、サービスなど。買いセクターに、自動車、通信、機械、サービス、薬品、情報通信、石油、空運、ゴムなど。
【好材料銘柄】
■小野薬品工業 <4528>
抗悪性腫瘍剤「オプジーボ」の販売が絶好調。「オプジーボ」の16年3月期売上高実績は2回上方修正した計画を上回る212億円だった。17年3月期は5.9倍の1260億円を目指す。
■市進ホールディングス <4645> [JQ]
前期経常を一転2.2倍増益に上方修正。
■コジマ <7513>
上期営業が黒字浮上で着地・12-2月期は3.3倍増益。
■パスポート <7577> [JQ]
今期最終は黒字浮上へ。
■ヨンドシーホールディングス <8008>
今期経常は12%増で6期連続最高益、10円増配へ。
■吉野家ホールディングス <9861>
今期経常は62%増益へ。中期経営計画を策定。19年2月期に営業利益60億円(15年2月期実績は16億円)を目指す。
【予定】
12日(火)
【国内】
10年物価連動国債入札
《決算発表》
良品計画、イズミ、高島屋、ビックカメラ、ライフコーポ、アークス、近鉄百、ホギメディ、プレナス、ベル24HD、大黒天、ニッケ、パル、コーナン商事、スター精、ハローズ、ダイト、CSP、住江織、ユーシンリソー教育、MORESCO、OlympicG、中北製、リベレステ、アルバイトタイ、オオバ、津田駒、イワキ、ラクトJPNなど
【海外】
英3月消費者物価(17:30)
ブラジル2月小売売上高(21:00)
インド3月消費者物価指数・2月鉱工業生産(21:00)
米3月輸入物価(21:30)
米3月財政収支(13日3:00)
米3年国債入札
※記載された予定は、予告なく変更される可能性があります

【NY概況】
11日のNYダウ工業平均は前週末比20ドル55セント安の1万7556ドル41セントと反落で終えた。原油先物相場の上昇などにつれて高く推移する場面が多かったが、米主要企業の決算発表を前に見極めたいとの思惑から上げ幅を縮小し、引けにかけて下落に転じた。株価指数はいずれも下げに転じ、安値圏で終えた。
日中は買い優勢の場面が目立った。WTIの期近5月物が1バレル40ドル台を回復。原油価格の上昇が世界景気や企業業績の先行き不透明感の後退につながったといい、米国株の買いを誘った。ダウ平均は午前に154ドル高まで上げ幅を広げた。
外国為替市場で円の急伸がやや一服しており、相場急変への過度の警戒感は和らいで、市場心理の改善につながったとの指摘もあった。
ナスダック総合株価指数も小反落し、同17.290ポイント安の4833.399で終えた。
セクター別では、自動車・自動車部品や銀行が上昇する一方で耐久消費財・アパレルや食品・生活必需品小売が下落した。
鉄道のノーフォーク・サザン・コーポレーションが下落。同業のカナディアン・パシフィックが同社の買収を断念したと発表した。慎重な業績見通しを示したレンタカーのハーツ・グローバル・ホールディングスも大幅安だった。ダウ平均の採用銘柄ではスポーツ用品のナイキや製薬のファイザーの下げが目立った。
一方、石油ガス生産会社のチェサピーク・エナジー(CHK)は難航していた40億ドルの融資枠の更新協議で銀行と合意に達し、大幅上昇した。カナディアン・パシフィックは高い。ノーフォーク・サザンの買収取りやめで当面の財政負担はなくなったことに着目した買いが入った。検索サイトのヤフーは英大衆紙デイリー・メールがネット事業の買収を検討していると報じられ、堅調推移した。
ダウ平均ではゴールドマン・サックス、ユナイテッド・テクノロジーズなどが上げた。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,556.41 -20.55
S&P500種
2,041.99 -5.61
ナスダック
4,833.399 -17.290
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は小反落した。6月物は前週末比65円安の1万5710円で取引を終えた。11日の大阪取引所の終値を30円下回った。上げて始まった米株が取引終了にかけて下げに転じ、安値圏で終えた。こうした米株相場の流れを受けて、日本株先物でも売りが優勢となった。円相場が高値圏で推移したことも弱材料とされた。この日の6月物安値は1万5515円、高値は1万5895円だった。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
15710 ( -30 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
15755 ( +15 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
FTSE100反落、
イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6200.12(-4.29)
フランス・パリ株価指数
CAC40 4312.63(+9.51)
DAXは続伸
ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 9682.99(+60.73)