04月05日 相場展望(寄り付き前)
【オープニングコメント】
5日の東京株式市場は、弱含みの展開か。軟地合いのなか様子見気分が広がりそうだ。
外部環境からは新たな買い材料に乏しく、円高進行は市場全体の重しとなる。
日経平均は前日終値近辺で寄り付いた後は、為替や休場明けの中国株にらみの展開となりそうだ。節目の1万6000円はサポートにはなると考える。
昨日、一目均衡表の雲を下に抜けており、上値の重さも意識される局面。上にも下にも行きづらく、指数は小動きを予想する。
日経平均株価予想レンジを1万5900円-1万6200円想定。
主力の大型株を避けて、値動きの軽い中小型株に物色の矛先が向かうとみられる。
主要外国証券経由の注文動向は、売り1610万株、買い1620万株で、差し引き10万株の買い越し。買い越しは2営業日ぶり。金額も買い越し。
売りセクターに、通信、機械、電機、精密、鉱業、情報通信、食品、小売、電子機器など。買いセクターに、自動車、化学、薬品、その他製品、その他金融、電機、REITなど。
【注目の材料銘柄】
■エコス <7520>
前期経常を45%上方修正・最高益予想を上乗せ。
■バイテックH <9957>
パナソニック <6752> と資本業務提携。パナソニックグループが調達する部材や原材料の調達関連業務を行う。資本面では子会社PTTの19.99%の株式をパナソニックに譲渡する。
■3DM <7777>
米国子会社が出願していた自己組織化ペプチド技術について、心臓の組織再生による心疾患の治療に関する特許が日本で成立。同特許は心疾患に起因して損傷を受けた組織部位に対し、細胞増殖のための3次元足場構造を構築する自己組織化ペプチド組成物を用いた処置法に関するもの。
■ラクオリア <4579>
マイケル・J・フォックス財団パーキンソン病研究機関から「5-HT4部分作動薬」の米国医師主導治験への助成金を受けることが決定。3年間で総額86万8000ドル。
■エボラブルA <6191>
訪日旅行事業とITオフショア事業の営業拠点として、米シリコンバレーに支店を設立。
【予定】
04月05日(火)
【国内】
2月毎月勤労統計調査(9:00)
3月日経PMIサービス業(11:00)
10年国債入札
《決算発表》
サンエー、スギHD、エスプール、バイク王、川口化、瑞光、フロイント、東洋電、マルカキカイ、ハイデ日高、ケーヨー、トーセイ
《新規上場》
HyAS&C
【海外】
豪2月貿易収支(10:30)
豪州準備銀行理事会(金利発表、13:30)
インド準備銀行金融政策決定会合(金利発表、14:30)
独2月製造業受注(15:00)
ユーロ圏2月小売売上高(18:00)
米2月貿易収支(21:30)
米3月ISM非製造業景況指数(23:00)
休場:台湾
※記載された予定は、予告なく変更される可能性があります

【NY概況】
4日のNYダウ工業平均は反落した。前週末比55ドル75セント安の1万7737ドル00セントで終えた。新規の買い材料に乏しく、軟調な原油や商品相場が重しとなる一方で、好調な雇用統計や製造業景況指数を受けて米国経済への楽観的な見方から下値も限定的だった。しかしながら、引けにかけてやや下げ幅を拡大する展開となった。
市場では「3月の雇用統計の発表を終え、投資家の関心は来週から始まる米主要企業の1~3月期決算に向かっている」との指摘があった。
原油先物相場は需給懸念が引き続き重荷となって下落。原油安は米株式市場でも嫌気され、石油のシェブロンや建機のキャタピラーが売られた。
ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反落。終値は同22.747ポイント安の4891.795ポイントとなった。
セクター別では、ヘルスケア機器・サービスや医薬品・バイオテクノロジーが上昇する一方で自動車・自動車部品や耐久消費財・アパレルが下落した。
半導体・太陽光技術メーカーのサンエジソンは破産申請の検討が報じられ、株価が半減した。外部記憶装置・通信機器のブロケード・コミュニケーションズはラッカス・ワイヤレスの買収を発表したが財務負担を警戒する売りに押された。出版大手のタイムも一部で「米ヤフーの中核事業の買収を検討」と伝わり債務面の不安から下げた。
フェイスブックやマイクロソフト、スポーツ用品のナイキ、グーグルを傘下に持つアルファベットも安い。
一方、米中堅航空会社のヴァージン・アメリカが高い。同業のアラスカ航空への身売りを好感した買いが入った。製薬のファイザーやメルク、アップルがしっかり。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,737.00 -55.75
S&P500種
2,066.13-6.65
ナスダック
4,891.795-22.747
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は4日続落し、6月物は前週末比65円安の1万6095円で取引を終えた。期近物の終値として2月末以来ほぼ1カ月ぶりの安値をつけた。4日の大阪取引所の終値は45円上回った。原油安を背景に米株が下げ、投資家心理が悪化した。取引材料に乏しく動意薄の展開になった。この日の6月物安値は1万6020円、高値は1万6230円だった。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
16095 ( +45 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
16150 ( +100 )
( )は大阪取引所終値比