04月04日 相場展望(大引け)

【大引け概況】
4日の日経平均株価は5日続落し、前週末比40円89銭安の1万6123円27銭と3月1日以来およそ1カ月ぶりの安値水準で終えた。
きょうの株式市場は方向感が定まらず、気迷い相場の様相を呈した。
外国為替市場で円高・ドル安が進み、企業の輸出採算が悪化するとの見方から投資家心理が悪化した。下げ幅は朝方に一時130円を超える場面があった。
前週末1日発表の3月の米雇用統計は堅調だった半面、早期の利上げに踏み切れるほどの内容ではないとの見方が広がった。円相場は1ドル=111円台前半まで円高・ドル安が進んで投資家がリスク回避姿勢を強め、主力の輸出関連株を中心に売りが出た。
日経平均は上げに転じる場面もあった。前週末1日まで4営業日の下げ幅が970円に達していたため、目先の戻りを期待した買いが入った。1万6000円を前した底堅さを確認し、投資家の警戒感が和らいだ面もあった。前週末のニューヨーク原油先物相場の急落を受け、原油安で恩恵を受ける銘柄への買いも支えとなった。
しかし買いは続かなかった。「前週末終値を上回った場面での戻り待ちの売り圧力が強く、次第に上値の重さが意識された」との見方があった。
市場エネルギーは不足するなかも小型株が買われるなど、全体の地合い自体は悪くなかった。
JPX日経インデックス400は5営業日ぶりに反発し、前週末比4.92ポイント高の1万1743.32で終えた。東証株価指数(TOPIX)も5営業日ぶりに反発。終値は1.31ポイント高の1302.71だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆896億円。売買高は20億6849万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は600と全体の30%強にとどまった。値上がりは1251、変わらずは99銘柄だった。
個別ではトヨタや日産自、マツダの主力の自動車関連株に売りが膨らんだ。ブリヂストンや浜ゴムのゴム製品株も下落した。TDK、エス・エム・エス、ワコムの下げも目立つ。
日経平均への影響度が大きいファストリも下げた。
一方で景気変動の影響を相対的に受けにくいとされる内需・ディフェンシブ株には買いが目立った。第一三共や小野薬の医薬品株が上昇。JTや味の素の食品株の一角も上げた。
メディカルシステムネットワークが連日のストップ高に買われ、マネーパートナーズグループも商いを伴い急伸。日本水産が値を飛ばしたほか、サンケン電気、JPホールディングスなども物色人気となった。
東証2部株価指数は5日続落した。大引けの2部指数は、前週末比2.20ポイント安の4291.90となった。
個別銘柄では富フロンテック、宮入バル、バナーズ、ラオックスやアルチザが下げた、一方、省電舎や象印、三住道路、トレックスセミが上げた。

【新興株大引け】
日経ジャスダック平均株価は5日続落した。終値は前週末比4円98銭安の2417円75銭だった。米アップルのiPhoneのロック機能解除の技術が注目されたサン電子が利益確定の売りで続落したことなどが指数を押し下げた。
ただ、「大型株の値動きが鈍るなか、個人投資家は動きの軽い中小型株を引き続き買っている」との声があり、バイオ関連株などを中心に上昇した銘柄も目立った。
ジャスダック市場の売買代金は概算で630億円、売買高は1億1852万株だった。個別銘柄ではフジタコーポがストップ安。レーサム、SOLHD、アイサンテクやイリソ電子が下落した。半面、大和コン、EAJ、プラザクリエがストップ高。ニューテック、カルナバイオやメディシノバ、ハーモニックは上昇した。
東証マザーズ指数は反発した。終値は前週末比11.91ポイント高い1003.15と3月31日以来、2営業日ぶりに心理的な節目の1000を上回った。そーせいなどバイオ銘柄の上昇に支えられた。個別銘柄ではMDV、アンジェス、エボラブルアジア、ロゼッタ、mbs、INSPECなどがストップ高。グリンペプやナノキャリア、アンジェスが上昇した。半面、フュートレック、ケアネット、ブランジスタ、アカツキやジグソー、ミクシィが下落した。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
16,123.27 |
-40.89 |
日経平均先物 |
16,050.00 |
-130.00 |
TOPIX |
1,302.71 |
1.31 |
TOPIX先物 |
1,297.00 |
-4.50 |
東証2部指数 |
4,291.90 |
-2.20 |
JASDAQ |
2,417.75 |
-4.98 |
マザーズ |
1,003.15 |
11.91 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
2068490 |
2089618 |
東証2部 |
54940 |
15856 |