04月04日 相場展望(前引け)

【前引け概況】
4日の前場の日経平均株価は5営業日ぶりに反発した。前引けは前週末比33円63銭(0.21%)高の1万6197円79銭だった。前週末1日までの4営業日で970円下げていたため、目先の戻りを期待した買いが優勢になった。
為替相場のドル安・円高進行や、原油市況が再び下落基調を強めていることなどを背景にリスク回避の売り優勢でスタートしたものの、売り一巡後は空売り筋の買い戻しや値ごろ感からの押し目買いが入り、日経平均はプラス圏に浮上した。
米国で緩和的な金融政策は当面続くとの見方が円買い・ドル売りを誘い、円相場は1ドル=111円台半ばまで上昇。企業の輸出採算が悪化するとの懸念が膨らんだ。
自動車株の下げなどに反映されているが、注目された米3月の雇用統計が市場コンセンサスを上回ったことで全般は買い安心感も浮上している。上値は重い一方で、下値に対しても底堅かった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も5営業日ぶりに反発した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で9863億円、売買高は10億1445万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1433と全体の73%を占めた。値下がりは430、変わらずは87だった。
個別ではソニーが堅調、小野薬品工業も買い優勢。第一三共やエーザイの医薬品株に上げが目立った。メガバンクの三井住友FGや三菱UFJも買いが優勢。電機ではソニーやパナソニック、シャープが上昇した。日本水産が大幅高、メディカルシステムネットワークは連日のストップ高となった。ウェルネット、テクノスジャパンなども値を飛ばした。
一方でトヨタや日産自、マツダ、富士重工業などの自動車関連株に下げが目立った。値がさ株のファストリやKDDIも下落した。エス・エム・エスが急落、アルプス電気も売られた。
東証2部株価指数は5営業日ぶりに反発。前引けの2部指数は、前週末比11.92ポイント高の4306.02となった。
個別銘柄では省電舎、象印やローツェ、サイオス、トレックスセミが上げ、半面、大和、富フロンテック、技研製作所、アラオックスやベネ・ワンが下げた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は反発した。午前終値は前週末比63銭高の2423円36銭だった。動きの軽い中小型株が多い新興市場に入りやすくなっている。前週末に大幅に続落した反動もあって、押し目買いも入りやすかった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で361億円、売買高は6666万株だった。個別銘柄ではニューテック、ナ・デックス、カルナバイオやリプロセル、メディシノバが上昇した。半面、フジタコーポ、レーサム、AKIBAHD、アパマンショやアイサンテク、レーサムは下落した。
東証マザーズ指数は反発した。午前終値は前週末比21.64ポイント高い1012.88だった。そーせいが5営業日ぶりに反発し、指数をけん引した。個別銘柄ではMDV、アンジェス、エボラブルアジア、INSPECがストップ高。サイバダイン、日本アクアが上昇した。半面、ケアネット、鎌倉新書、AMBIT、アカツキやジグソー、モルフォが下落した。