04月04日 相場展望(寄り付き前)
【オープニングコメント】
4日の東京株式市場は、落ち着きどころを探るもみ合い展開となりそうだ。
日経平均株価予想レンジは、1万6000円-1万6400円を想定する。
前週末1日の日経平均株価は、3月調査日銀短観での景況感悪化が嫌気され594円安だった。売り一巡感から押し目を拾う動きがでることも期待される。
ただ、米雇用統計は予想を上回ったものの、早期利上げ観測が高まらず、為替相場は、ドル・円が1ドル=111円台の半ばと円高に振れている。前週末に続き、輸出関連株を中心に下値を探る動きとなる可能性もある。
原油先物相場も不安定な動きをみせてきており、上値の重しになるだろう。
主要外国証券経由の注文動向は、売り1180万株、買い850万株で、差し引き330万株の売り越し。売り越しは3営業日ぶり。金額も売り越し。
売りセクターに、銀行、精密、その他製品、自動車、薬品、食品、機械、小売など。買いセクターに、商社、小売、食品、サービス、非鉄、薬品、電機、情報通信、保険など。
【注目材料銘柄】
■アダストリア <2685>
前期経常を13%上方修正。
■パイプドHD <3919>
今期経常は77%増で2期ぶり最高益、3円増配へ。
■大和コン <3816>
大阪府立大学、デンソー <6902> と「植物工場の栽培環境実測と統合環境制御による作物の品質・生産性向上に関する研究」を研究題目とした共同研究契約を結んだ。
■EAJ <6063>
「平成28年度産油国石油精製技術等対策事業費補助金」に係る補助事業者の公募に採択された。採択されるのは5年連続で、実施する事業は「アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国と我が国の医療分野における協力強化事業」。
■ローツェ <6323>
韓国子会社がサムスン・ディスプレーから総額約28億円分のディスプレー製造装置を受注。
■トレイダーズ <8704>
子会社のトレイダーズインベストメントが生体認証技術を使った決済サービスなどを手掛けるLiquidと資本業務提携。
【予定】
【国内】
日銀量的・質的金融緩和導入から3年
3月マネタリーベース(8:50)
《決算発表》
アダストリア、キユーピー、クリエイトSDH、しまむら、カネコ種、KTK、あさひ、三協立山、不二越、ナガイレーベ、西松屋チェ、オークワ
【海外】
豪2月小売売上高(10:30)
米2月製造業受注指数(23:00)
休場:中国、香港(清明節)、台湾
※記載された予定は、予告なく変更される可能性があります

【NY概況】
1日のNYダウ工業平均は反発し、前日比107ドル66セント高の1万7792ドル75セントとなり、2015年12月4日以来、約4カ月ぶりの高値を付けた。
原油相場の大幅下落を受けて欧州株が全面安となり、米国株にも売りが先行。
朝方発表された米経済指標が軒並み堅調な結果となり、米景気に対する警戒感が後退した。
発表された3月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想をやや上回った。失業率は上昇したものの、労働参加率が上昇し労働情勢の改善を印象づけた。3月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数も市場予想を上回った。新興国を中心とする世界景気の鈍化で懸念された米製造業の回復期待にもつながった。
ナスダック総合株価指数は4日続伸し、前日比44.695ポイント高の4914.542だった。15年12月31日以来3カ月ぶりの高値で終えた。
セクター別では、医薬品・バイオテクノロジーや家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方で自動車・自動車部品やエネルギーが下落した。
電気自動車のテスラ・モーターズは、昨日発表した新型車「モデル3」の予約数が約20万台となり、上昇した。ゴールドマン・サックスやホームセンターのホーム・デポ、米マクドナルドも高かった。
一方、原油安を受けてシェブロンが軟調。3月の米新車販売台数が市場予想を下回り、フォードなど自動車株も下げた。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,792.75 +107.66
S&P500種
2,072.78 +13.04
ナスダック
4,914.542 +44.695
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は3日続落した。6月物は前日比605円安の1万6160円で引けた。1日の大取終値を20円下回った。日銀の全国企業短期経済観測調査(短観)の悪化を嫌気し売られた地合いを引き継いだ。円相場の反発も売り材料になった。この日の安値は1万6085円、高値は1万6795円。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
16160 ( -20 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
16210 ( +30 )
( )は大阪取引所終値比