04月01日 相場展望(寄り付き前)
【オープニングコメント】
4月1日の東京株式市場は、狭いレンジでのもみみあい展開か
3月調査の日銀短観に注目。
日銀短観の内容が市場予想よりも良い場合、買い戻しの動きを誘い上値を試す場面もありそう。一方、悪い場合は、景気対策への期待感が浮上する可能性もあり、下値は限定的に留まることも想定される。
市場では、「3月米雇用統計の内容を確認して動いても遅くはない」(中堅証券)との声も聞かれ、様子見気分が広がりそう。
日経平均株価予想レンジは、1万6600円-1万7000円を想定する。
主要外国証券経由の注文動向は、売り1390万株、買い2310万株で、差し引き920万株の買い越し。買い越しは2営業日連続。金額は売り越し。
売りセクターに、鉄鋼、サービス、鉱業、食品、小売、電機、陸運、情報通信、自動車、銀行、精密、ガラス、建設、保険、商社など。
買いセクターに、銀行、電機、情報通信、食品、金属、空運、ゲーム、サービス、精密、商社、陸運など。
【注目の材料銘柄】
■アイロムG <2372>
子会社IDファーマが米ステモニクス社と、iPS細胞作製キット「CytoTune-iPS」を用いた研究用分化細胞の販売を目的とする、iPS細胞作製技術の実施許諾契約を締結。これにより、ステモニクス社から契約一時金や受託サービス開始時のマイルストーン、売上に対する一定料率のロイヤリティを受け取る。
■日本メディカルネットコミュニケーションズ <3645>
6-2月期(3Q累計)経常は84%増益・通期計画を超過。
■中越パ <3877>
総額12億円を投じて、川内工場にセルロースナノファイバー(CNF)の第1期商業プラントを建設する。17年4月に稼働開始する予定。
■ワコム <6727>
米マイクロソフト社から「Microsoft Pen」プロトコルのライセンス供与を受ける。今年後半のホリデーシーズンでの導入を目指し、同社独自の「アクティブ ES方式」と「Microsoft Pen」のプロトコルを使用したデジタルペンを開発する。
■ピクセル <2743>
半導体製品の開発・製造を手掛ける中央電子工業の持株会社フジブリッジを買収。取得価額は8.1億円。
■パレモ <2778>
今期最終は黒字浮上へ。
【予定】
01日(金)
【国内】
3月調査日銀短観(8:50)
電力小売全面自由化
女性活躍推進法が施行
未成年向けの少額投資非課税制度(ジュニアNISA)導入
東京電力が持ち株会社、東京電力HDに移行
横浜銀行と東日本銀行が経営統合、コンコルディア・FGを設立
伊藤ハムと米久が経営統合、伊藤ハム米久HDを設立
《決算発表》
地域新聞、
トシンG、パイプドH、日フイルコン、ジンズメイト、象印
【海外】
中国3月製造業PMI(10:00)
中国3月財新PMI(10:45)
ユーロ圏2月失業率(18:00)
ブラジル2月鉱工業(21:00)
米3月雇用統計(21:30)
米3月ISM製造業景況指数(23:00)
米2月建設支出(23:00)
米3月新車販売台数
ブラジル3月貿易収支(2日3:00)
休場:インド
※記載された予定は、予告なく変更される可能性があります

【NY概況】
31日のNYダウ工業平均は5営業日ぶりに反落した。終値は前日比31ドル57セント安の1万7685ドル09セントだった。
週間新規失業保険申請件数が2か月間で最大の増加となったものの、為替相場でドル安が進行したほか、原油相場も上昇し、小動きとなった。
一時下落する場面もあったが、明日の雇用統計の内容を見極めたいとする動きや、月末・四半期末でポジション調整の売買も多く、引けにかけて下げ幅を縮小した。
新規の売買材料に乏しく、相場は前日終値を挟んだ水準での動きにとどまり方向感に欠いた。ダウ平均の日中の高値と安値の値幅は85ドルで、2015年12月24日以来およそ3カ月ぶりの狭さだった。
ナスダック総合株価指数は小幅ながら3日続伸。終値は同0.553ポイント高の4869.847ポイントとなった。
セクター別では、自動車・自動車部品や公益事業が上昇する一方で素材や半導体・半導体製造装置が下落した
高級時計メーカーのモバード・グループが売られた。市場予想に届かなかった業績見通しを嫌気した。ゼネラル・エレクトリック(GE)は金融当局に金融部門の規制解除を求めたと発表し、業績面の負担軽減を期待し買いが先行。ただ、上値で利益確定売りが出ると下げに転じた。アップルやグーグルを傘下に持つアルファベット、フェイスブック、アマゾン・ドット・コムも安い。
種子メーカーのモンサントは一部アナリストによる目標株価引き下げを受け、下落した。
一方で、コンサルティング会社の買収を決めたIBMが高い。中国で出店を加速すると発表した米マクドナルドも朝方は買いが優勢だった。クレジットカードのアメリカン・エキスプレスやマイクロソフト、ウォルト・ディズニーも買われた。
NYダウ工業株30種(ドル)
17,685.09 -31.57
S&P500種
2,059.74 -4.21
ナスダック
4,869.847 +0.553
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は続落した。6月物は前日比220円安の1万6765円で終え、同日の大阪取引所の終値を5円上回った。
円相場をにらみ、朝方は売りが先行。米株式相場が軟調だったことも相場の重荷となった。ただ、円相場が伸び悩むにつれて買いも入った。3月の米雇用統計の発表を翌日に控え、様子見気分の動きだった。6月物の安値は1万6720円、高値は1万7035円だった。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
16765 ( +5 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
16820 ( +60 )
( )は大阪取引所終値比