<兜町カタリスト> 「大つごもり」
NYダウは83ドル高の17716ドルと4日続伸。
NASDAQも22ポイント高の4869ポイントと続伸した。
一昨日のイエレン議長講演による早期利上げ観測の後退が継続したとの解釈。
為替ではドルが続落し、ユーロに対して約7週間ぶりの安値水準となった。
ADP雇用レポートの3月民間部門雇用者数は20万人増と市場予想を上回った。
しかし・・・。
利上げ後退観測に影響していないところは市場の近視を表現しているとの声も聞こえる。
恐怖(VIX)指数も13.56%で昨年8月以来の低水準。
世界経済減速、ドル高、原油相場不安定、米企業の業績懸念などこの数カ月の懸念が後退した証拠という指摘もある。
もっとも単純に考えれば第1四半期末のドレッシングでの市場の堅調と片づけられないこともない。
投資評価の引き上げを受けた格好でアップルが前日比1.75%上昇。
ただリストラの話が多く、ボーイングが8000人、ブラックロックは400人の人員削減を発表。
楽観と悲観は紙一重の状態。
東京市場の水曜は円高トレンドを嫌気したとの解釈で4週続落となった。
木曜は前場高後場安というのがこのところのリズムだが、果たしてというところ。
シカゴ225先物終値は16985円と大証比プラス。
高値は17100円。
権利落ち前の17134円を視野に入れてはいる。
シャープの先行きに何とか格好はついた。
訪日外国人は2020年に4000万人と言う目標もでてきた。
首相はアメリカに向け飛び立った。
週末の何らかの変化への期待感もある。
昨日の昨年来高値は47銘柄。
明日になれば年初来高値となり風景は変わる。
課題は円高トレンドを嫌気しての先物売りだろう。
3月月足陽線基準は16085円。
3月SQ値は16586円。
気持ちとしては17000円台が欲しいところ。
松井証券信用評価損益率速報で売り方はマイナス9.151%。
買い方はマイナス9.517%と拮抗。
Quick調査の信用評価損率(3月25日現在)はマイナス10.91%。
5週連続改善となった。
裁定買い残jは1368億円増加し2兆2228億円。
こちらは4週連続の増加。
空売り比率は38.3%。
日経VIは23.48。
日経平均採用銘柄のPERは14.88倍でEPSは1134円。
(前日は1128円)。
日経平均の25日移動平均線は16778円で0.65%のプラスかい離。
75日移動平均線は17271円で2.27%のマイナスかい離。
200日移動平均は18628円で9.39%のマイナスかい離。
一目均衡の雲は黒く上限は17367円、下限は16076円。
勝手雲は白く上限は17007円、下限は16522円。
因みに昨年3月月中平均は19100円水準。
3月末は19206円。
9月末は17388円。
残念ながらどちらもクリアできそうもない。
日経での見出しは「株、先物売買が過去最大。今年度大荒れの要因に」。
2015年度の先物売買代金は1400兆円を超えており過去最大。
90年代は多くて500兆円レベル。
2000年代は多くて800兆円レベル。
アベノミクススタートからは1000兆円レベル。
それでも昨年は突出した。
背景は裁定ではなくたぶん日経レバ。
やはり化け物となっている。
過去10年の上昇幅最大は昨年9月9日の1343円。
この日は水曜で後場実況担当だった。
過去10年の下落幅最大は2013年5月23日の1143円。
15年度の下落幅最大は2月9日の918円。
この日は火曜日で前場実況担当だった。
確かに15年度の実況担当日は荒れる日が多かった記憶がある。
日経「私の履歴書」のアイリスオーヤマ大山社長。
今日の言葉は「経営判断は、本質的、多面的、長期的」。
これは投資判断の原則にもつながる言葉。
だが理想ではあるがなかなか実行されない。
反意語は「現象的、近視眼的、短期的」。
これが今のマーケットの現実である。
2016年
3月 230万株買い越し 買い9日,売り13日
2月 9220万株売り越し 買い7日,売り13日
1月 4740万株売り越し 買い4日,売り15日
2015年 1億1638万株買い越し 買い140日,売り103日