03月30日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
30日午前の日経平均株価は続落し、前日比56円52銭安の1万7047円1銭で終えた。
外国為替市場でドル安・円高が進行するのを横目に買い手控えムードの強い展開だった。
FRBイエレン議長のハト派的発言を受け、米国市場ではNYダウが約3カ月ぶりの高値圏に浮上するなど株高トレンドを強めているが、為替市場では1ドル=112円台前半まで円が買われ、東京市場では主力株中心に逆風が意識されている。
輸出企業の業績が悪化するとの懸念が強まった。日経平均の下げ幅は一時100円を超えた。
ただ、下値に対しても底堅い。今夏に参院選を控え、補正予算など財政出動を伴う経済対策や、消費増税見送りへの期待感が押し目買いにつながっている。
また、中国などアジア株が総じて堅調に推移したのも支援材料となった。売買代金は低調が続いている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で8787億円、売買高は8億5771万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は全体の54%にあたる1055、値下がりは39%の759、変わらずは125だった。
個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクが冴えず、トヨタが下落した。日本電産、村田製作所も軟調。東邦チタニウムが急落、鉄建も大きく売り込まれた。原油相場の下落を背景に国際石開帝石など資源関連株が安い。一方、ペプチドリームが商いを伴い上昇、JPホールディングスが物色人気となったほか、佐川急便との提携が報じられた日立物流は大幅高。ニトリHDや良品計画も買われた。シャープも買い優勢となった。
東証2部株価指数も続落。前引けの2部指数は、前日比2.64ポイント安の4396.49となった。
個別銘柄ではシステクアイ、サイオス、ラオックスや朝日インテクが下げ、バリューHR、東洋テック、C&R社、象印、RVHが上げた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は反発した。前引けは前日に比べ3円65銭高い2465円38銭だった。値動きの良い中小型株が多くを占める新興企業銘柄に個人投資家などの買いが向かった。米連邦捜査局(FBI)が子会社の技術を使用したとされているサン電子がにぎわい、市場全体の売買は膨らんだ。
ジャスダック市場の売買代金は概算で933億円、売買高は1億850万株。個別銘柄ではフジタコーポ、トリケミカルがストップ高。カルナバイオやセリア、サコス、幼児活動研究会、夢の街創造が上昇した。半面、アイサンテクやザイン、オーテック、フィスコ、アドアーズ、クルーズが下落した。
東証マザーズ指数は3日続伸した。前引けは前日比15.12ポイント高い1020.97だった。個別銘柄では、ケアネット、ネットイヤーがストップ高。アクアライン、アドウェイズ、MRT、ジグソーやサイバダイン、インベスCが上昇した。一方で、サマンサJP、そーせいやモルフォ、グリンペプは下落した。