03月29日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
29日午前の日経平均株価は3営業日ぶりに小反落し、前日比27円83銭安の1万7106円54銭で終えた。
前日に3月期末の権利付き最終日に伴う買いが入った反動が出てマイナス圏で推移しているものの、下値では押し目買いが入り底堅さをみせている。
日経平均は配当権利落ち分(127円)を考慮すると、実質的には上昇した。
午前10時ころから、外国為替市場で「国内の輸入企業から、決算期末を控えて大口の円売り・ドル買いが出た」との見方から、急速に円安・ドル高が進行したのを好感し、日経平均株価の下落幅が急速に縮小し、11時過ぎに一時前日比プラスに転じる場面もあった。
「年金など機関投資家が、配当の再投資のためTOPIX先物に買いを入れた」という。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も3営業日ぶりに反落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で8990億円と薄商いだった。売買高は8億8179万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1088、値上がりは737、変わらずは106だった。
個別では、シャープが下落した。2016年3月期が2000億円の最終赤字となる見通しと伝わった。日電産やOLCも売られた。トヨタ自動車が軟調、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも冴えない。国際石開帝石など石油関連株が下げ、銀行や空運、証券株も安かった。一方、ファストリが上昇した。小野薬が買いを集め、ニトリHDも上昇した。不動産や小売り、食料品株も高かった。マネーパートナーズグループが大幅高、セブン&アイ・ホールディングス、IHIがしっかり。
東証2部株価指数は6営業日ぶりに反落した。前引けの2部指数は、前日比4.75ポイント安の4402.71となった。
個別銘柄では昭和化、シャルレ、シノブフーズ、RVHが売られた。一方、ヨネックスと象印、サイオス、稀元素が上げた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は6営業日ぶりに小幅反落した。前引けは前日比7円53銭安の2456円47銭だった。前日に3月期末の権利付き最終売買日を通過し、権利を確定した投資家からの売りが出た。
ジャスダック市場の売買代金は概算で353億円、売買高は7339万株だった。
個別銘柄ではセゾン情報、モーニングスター、鳥羽洋行、朝日工業、フィスコやクルーズが下げた。フォーサイドや夢の街創造も安い。一方、幼児活動研究会、フジタコーポがストップ高。サン電子やトレイダーズが上げた。増配見通しを発表したKTKが大幅高となった。
東証マザーズ指数は続伸した。前引けは前日比17.40ポイント高い1000.71だった。日経平均株価や日経ジャスダック平均株価が弱含む一方、マザーズ市場の主力銘柄には買いが続いた。そーせいやモルフォが上げた。MRTがストップ高。3月中旬に新規株式公開(IPO)したグローバルGやアカツキも上昇した。クレセゾンとの提携強化を発表したアイリッジが大幅高だった。半面、ジグソーやブランジスタ、総医研、サンワカンパニーが下げた。