03月29日 相場概況(寄り付き後)

【10時の概況】
日経平均株価は下げ幅を縮小し、前日比80円程度安い1万7050円前後で推移している。前日に3月期末の権利付き最終売買日を通過し、権利を確定した投資家からの売りが先行した。一方、「東証株価指数(TOPIX)先物に数百億円~1000億円規模の再投資がみられる」との声が聞かれ、相場を下支えしている。
配当権利落ち分(127円)を考慮すると、朝方から実質的には横ばい水準を維持していた。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は安値圏でもみ合っている。
10時現在の東証1部の売買代金は概算で5341億円、売買高は5億4616万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1304、値上がりは529、変わらずは98だった。
業種別では33業種中6業種が値上がり。1位は不動産で、以下、食料、小売、繊維と続く。値下がり上位には銀行、鉱業、非鉄金属が並んでいる。
日経平均マイナス寄与度は13.75円の押し下げでファナック <6954>がトップ。以下、ファストリが10.6円、KDDIが6.36円、アステラスが5.6円と続いている。
プラス寄与度トップはコナミHDで、日経平均を3.53円押し上げている。次いでNTTデータが2.36円、電通が1.96円、セブン&アイが1.89円と続く。
個別では、コマツや日立建機が安い。
国際石油開発帝石、日本海洋掘削、石油資源開発など資源開発関連株が総じて軟調に推移している。WTI原油先物価格はここ続落歩調で1バレル=39ドル台と40ドル台の定着が遠のいている。原油市況と株価の相関性の強い、資源開発関連株も買い戻し一巡から上値の重い展開となっている。
一方、業績上方修正のエイベックス・グループ・ホールディングスが大幅3日続伸している。NTTデータやニトリHDが上昇した。不動産や小売り、食料株も買われている。
東証2部株価指数は6営業日ぶりに反落した。ベネ・ワンやRVHが下げ、象印やアートSHDが上げた。
【注目銘柄】
オーテック<1736>
ストップ高買い気配。売り注文の倍以上の買い注文が入っている。
昨日引け後、16年3月期連結業績予想の上方修正を発表。売上高は従来予想の216億円から231億円(前期比10.0%増)に、営業利益は同10億4000万円から14億1000万円(同26.3%増)に引き上げた。
サンオータス<7623>
28日、パナソニック<6752>の綱島事業所跡地(横浜市)で開発される「Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン」に、慶応義塾大学が2018年3月に開設する混住型国際学生寮のオーナーとして参画すると発表した。
アイリッジ <3917>
クレセゾン<8253>が同社発行済株式の約8.7%を追加取得し、同社の既存株主であるDガレージ<4819>を含めた3社の業務連携を強化すると発表している。スマートフォン向けO2Oやブロックチェーンを活用したFinTechソリューションを共同開発する。Dガレージの投資先でブロックチェーン技術を有するBlockstream社との連携も図り、ビットコインに代表される仮想通貨やブロックチェーン技術を積極的に取り込む。