03月28日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
28日午前の日経平均株価は続伸し、前週末比131円44銭高の1万7134円19銭で前場を終えた。
東京外国為替市場で、一時1ドル=113円60銭台まで円安・ドル高が進行していることを好感し、主力輸出企業の採算悪化懸念が後退するとの見方から、自動車、精密機器などの輸出関連銘柄をはじめ、内需関連の倉庫・運輸、陸運、小売りなど幅広い業種で買いが優勢となっている。
円高懸念が後退し、見直し買いが入った。海外向け事業が多くを占めるSMCとクボタ、コマツといった機械株をはじめ、自動車の富士重と日産自が上昇した。
きょうが3月期末の権利付き売買最終日のため配当利回りが相対的に高いりそなHDやツガミなどが上げた。配当を狙った個人投資家などの買いが入ったもようだ。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で8262億円、売買高は8億3660万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1303と、全体の67%を占めた。値下がりは486、変わらずは157銘柄だった。
日経平均プラス寄与度トップはKDDIで、日経平均を13.65円押し上げ。次いでファストリが8.24円、アステラスが6.47円、エーザイが6.16円と続いた。
マイナス寄与度は5.53円の押し下げでソフトバンクがトップ。以下、テルモが1.57円、ホンダが1.02円と続いた。
個別銘柄では、旭化成グループの旭化成ファーマと創薬研究開発で契約を締結すると発表したペプチドリームが大幅高に買われ、新薬の承認観測が出たエーザイは上昇。小野薬とアステラスも上げた。J.フロント リテイリングの百貨店株が堅調。イオンと楽天の上げも大きかった。
一方、東芝と国際石開帝石は下落。東京海上とソフトバンクが下げた。クックパッドが続落し、マーベラス、野村不動産ホールディングス、ソニーフィナンシャルホールディングスも軟調な推移となっている。
東証2部株価指数は5日続伸。前引けの2部指数は、前週末比5.59ポイント高の4407.71となった。
個別銘柄ではサンユウ、日華化、バナーズ、サンテック、朝日インテクや象印が上げ、半面、システクアイ、イワキポンプ、ヤマシンフィルタ、ラオックスとアートSHDが下げた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は小幅に続伸した。前引けは前週末終値に比べ3円91銭高い2465円83銭。
きょうは3月期末の権利付き最終売買日にあたり、個人投資家が配当や株主優待狙いの買いを入れたことが支援材料になった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で363億円、売買高は7267万株。個別銘柄では夢の街創造委員会、テインがストップ高。クルーズ、イリソ電子、ルーデン、デジタルデザインが上昇した。半面、五洋インテ、サン電子やフィスコ、チエルは下落した。
東証マザーズ指数も反発。前引けは前週末比15.95ポイント高い981.03だった。個別銘柄では今秋にも東証1部への市場変更を申請する方針と伝わったそーせいのほか、グリンペプやインベスC、サマンサJP、アカツキ、シリコンスタジオの値上がりが目立った。一方、ジグソー、アクロデア、SHIFT、FFRI、MRTは下げた。