03月25日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
25日午前の日経平均株価は3日ぶりに反発し、前日比79円50銭高の1万6971円83銭で前引けを終了した。
東京外国為替市場で、1ドル=113円30銭台まで円安・ドル高が進行したことを好感し、主力輸出企業の採算悪化懸念が後退するとの見方から、自動車、精密機器などを中心に全般買い優勢となっている。日経平均株価は一時、前日比120円を超える上昇幅となる場面もあった。
CPIは前年同月比横ばいとなり、0.1%上昇するとの市場予想に届かなかった。景気の勢いの鈍さが浮き彫りとなり、政府が経済対策に動きやすくなったとの思惑につながった。
ただ、上値は重かった。心理的な節目となる1万7000円を上回った水準では戻り待ちの売りに押された。米国など主要な海外株式市場が25日は休場で海外勢を中心に休暇を取得する投資家が多く、積極的に買い上がるほどの勢いはなかった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反発した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で8568億円と低調だった。売買高は9億923万株。東証1部の値上がり銘柄数は950と、全体の5割近くを占めた。値下がりは846、変わらずは152銘柄だった。
個別銘柄では、前日大幅安となった三井物産、三菱商事が反発。輸出銘柄の代表である自動車のトヨタや日産自、マツダが上昇。金融のみずほFGや三菱UFJ、三井住友FGも上げた。東京海上の値上がりが目立った。半面、LINE(東京都渋谷区)が24日、MVNO(仮想移動体通信事業者)に参入すると発表したことで、ソフトバンク、KDDI、NTTの通信大手が売られている。社長交代を発表したクックパッドが大幅安となった。
東証2部株価指数は4日続伸。前引けの2部指数は、前日比8.51ポイント高の4388.70となった。
個別銘柄ではマーチャント、ムーンバット、日本精機、ラオックスや象印が上げ、半面、Br.HD、インタートレ、神島化学工業、サイバーコムとアートSHDが下げた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は小幅に4日続伸した。前引けは前日比6円92銭高い2462円94銭だった。外国為替市場での円安・ドル高進行を背景に投資家心理がやや強気に傾き、日経平均株価が上昇。ジャスダック市場でも投資家の買い意欲が強まった。
もっとも、ジャスダック市場の主力株は売りが優勢となり、日経ジャスダック平均の上げ幅は小幅にとどまった。
ジャスダック市場の午前の売買代金は概算で550億円、売買高は9278万株だった。
個別銘柄ではフジタコーポ、テインがストップ高。Eストアー、サン電子<6736.T>は一時ストップ高と値を飛ばし、卑弥呼、アイレックス<、朝日工業などが買われた。半面、チエル、オプトエレ、ヒーハイスト、ロジコムなどが売られた。
東証マザーズ指数は5日ぶりに小幅反落した。前引けは前日比6.34ポイント安い968.81だった。個別銘柄では主力のそーせいやミクシィが下げた。ネットイヤー、ALBERT、フリービットも売られた。一方、前日に東証1部への市場変更が発表されたタカラバイオが高い。ジグソーやPCIHD、MRTも大幅に上昇した。