03月23日 相場概況(大引け)

【大引け概況】
23日の日経平均株価は反落し、前日比47円57銭安の1万7000円98銭で終えた。商い薄で方向感を欠く展開だった。
前場の日経平均株価は前日終値を挟んでの小浮動を続けたが、後場は徐々に売りに押される展開となった。
前日にベルギーの首都ブリュッセルで連続テロが発生し、投資家心理が悪化。運用リスクを回避する動きがじわりと増え、主力株に買いが手控えられるなか小口の売りに押された。前日に大幅上昇した反動で、目先の利益を確定する売りも出た。
また、3月期末を目前に機関投資家の参戦も限定的だったことで、売買代金の落ち込みが顕著だった。結局、売買代金は2兆円を大きく下回り今年最低水準を更新した。
アジア株の下落も投資家心理の重荷となり、売りを誘った
東証1部の売買代金は概算で1兆7399億円と、今年最低の水準だった。先週で日米欧の中央銀行の金融政策決定会合が一巡し、新たな売買材料が少なかったことが響いた。取引終了にかけて、日経平均は膠着状態を強め、1万7000円前後での小動きに終始した。
JPX日経インデックス400は反落した。終値は前日比58.00ポイント安の1万2307.94だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、5.73ポイント安の1364.20で終えた。
東証1部の売買高は16億210万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は全体の55%にあたる1064、値上がりは733、変わらずは151だった。
個別では、値がさ株のソフトバンクやファナックが下落。三井住友FGや野村などの金融株のほか、国際石開帝石を中心に石油関連株が売られた。創業者を執行役から解任すると発表したクックパッドは大幅安。今期の業績予想を下方修正した千代建も下げた。
ゼビオホールディングス、野村総合研究所が大幅安となったほか、日本CMKの下げも目立つ。
一方、トヨタやファストリが上昇。小野薬やセブン&アイ、住友不も上げた。水産や電力、小売株も高かった。ジーンズメイト、きちりは値幅制限いっぱいに買われた。ダブル・スコープ、サイバネットシステムも活況裏に値を飛ばした
東証2部株価指数は続伸した。大引けの2部指数は、前日比9.81ポイント高の4356.84となった。
個別銘柄ではBr.HDがストップ高。京福電鉄、スター・マイカ、インタートレ、鳥貴族が上げ、半面、RVH、日建工学、理経、ウィルと象印が下げた。

【新興株大引け】
日経ジャスダック平均株価は3営業日ぶりに反発した。終値は前週末比11円67銭高い2442円47銭だった。
中小型株の多い新興企業銘柄にも買いが入った。中長期的に需要の拡大が期待できる投資テーマのある銘柄が上げた。仮想通貨ビットコインに関連した技術や事業を手がけるフィスコやフォーサイドが上昇。
ジャスダック市場の売買代金は概算で1107億円と昨年6月24日以来およそ9カ月ぶりの大商いだった。売買高は2億2100万株。
個別銘柄ではフジタコーポ、卑弥呼がストップ高。エンジャパンやセプテニHD、プロパストが上昇した。半面、MAGネットHD、アグレ都市デザ、ベクター、マクドナルドやDガレージ、アイサンテクは下落した。
きょうジャスダック市場に新規上場したチエルは、終日買い気配のまま取引が成立しなかった。大引けの気配値は公募・売り出し価格(公開価格、810円)の2.3倍となる1863円だった。
東証マザーズ指数は続伸した。終値は前週末比14.27ポイント高い959.89だった。東証マザーズ市場では囲碁や小説分野にも応用されて注目される「人工知能」関連で開発を進めるジグソーがストップ高やALBERTの上げが目立った。
個別銘柄ではアカツキ、MRT、エンバイオHDがストップ高。メディア工房、マーケットエンタ、ダブルスタンダード、FFRIやモルフォ、ブランジスタが上昇した。半面、LITALICO、フェニックスバイオ、そーせいやカイオム、インフォテリが下落した。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
17,000.98 |
-47.57 |
日経平均先物 |
16,810.00 |
-100.00 |
TOPIX |
1,364.20 |
-5.73 |
TOPIX先物 |
1,345.00 |
-11.00 |
東証2部指数 |
4,356.84 |
9.81 |
JASDAQ |
2,450.15 |
7.68 |
マザーズ |
962.41 |
2.52 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
1602100 |
1739935 |
東証2部 |
59380 |
14933 |