03月23日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
23日午前の日経平均株価は小反落し、前日比6円73銭安の1万7041円82銭で前場を終えた。前日終値を挟み小浮動に終始する方向感に乏しい展開となった。
ベルギーの首都ブリュッセルでの連続テロが地政学リスクを高めたものの、前日の欧米株市場は売り物を吸収する強さをみせた。東京市場でも朝方はこの流れを受けて、わずかに買い優勢でスタートしたが、
メガバンクやソフトバンクなど主力株の一角が下落し、JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反落した。
目立った経済指標の発表が予定されておらず、新たな売買材料がないことも買い手控えにつながった。国内の機関投資家は3月期末とあって、積極的に動きづらい面も響いた。
売買が少なかったことも、定まらない相場動向につながった。
前引けの東証1部の売買代金は概算で8339億円、売買高は8億1871万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は全体の51%にあたる986、値上がりは804、変わらずは158だった。
個別では日立やTDK、コマツが下落。創業者を執行役から解任したとの発表を受け、クックパッドが大幅安。三菱UFJや野村などの金融株のほか、鉱業やガラス、機械株も安かった。野村総合研究所も安い。一方、トヨタやファーストリテイリングが商いを伴い上昇。小野薬や武田といった医薬品も買われ、建設や不動産株も高かった。
ディー・エヌ・エーも買い優勢。ジーンズメイト、きちりがいずれも値幅制限いっぱいに買われたほか、サクサホールディングス、ダブル・スコープなども活況高となった。
東証2部株価指数は続伸した。前引けの2部指数は、前日比11.74ポイント高の4358.77となった。個別銘柄ではトレックスセミ、アップルインター、Jトラスト、アートSHDや朝日インテクが上げ、RVH、理経、日建工学、象印が下げた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は続伸した。前引けは前日比7円64銭高の2450円11銭だった。東証1部の主力銘柄がさえない展開となり、投資家の関心が値動きの軽い新興企業株の一角に向かった。自動運転関連の上昇が目立った。
きょう上場2日目を迎えたチエルは9時26分に公募・売り出し価格(公開価格、810円)の2.7倍にあたる2151円で初値を付けた。その後は一時2650円まで上げた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で425億円、売買高は8507万株。個別銘柄ではフジタコーポがストップ高。スパンクリート、アグレ都市デザ、アイサンテクやオートW、サン電子が上昇した。一方でフォーサイドや昭栄薬品、SJI、フィスコ、IPSが下げた。
東証マザーズ指数は3日続伸。前引けは前日比4.46ポイント高い964.35だった。
個別銘柄では、MRTがストップ高。パルマ、そーせいやアカツキ、FFRIが買われた。半面、ジグソーやインベスC、カイオム、GMOメディアが売られた。