<兜町カタリスト>
「露払い」
NYダウは41ドル安の17582ドルと8日ぶりの反落。
さすがに永遠の上昇はあり得ないので当然の一服となった。
ただNASDAQは小幅高で5日続伸とマチマチの動き。
ブリュッセルで起きた同時爆破攻撃直後には下落した。
しかし一方的に売り込む動きは航空・旅行関連銘柄を除いて限定的。
気になるのはシティグループへのドイツの税当局による調査。
金融当局と金融機関のバトルは海を越えて始まったという印象。
VIX(恐怖)指数は23%水準で安穏状態。
NYダウは前日比マイナスとはいうものの寄りよりも引けの方が高い陽線。
月曜に25日移動平均(短期線)が75日線(中期線)を下から上抜くゴールデンクロスを示現。
罫線的紙芝居的には強い足。
5日ぶりに大きく反発し17000円台まで戻った日経平均株価。
シカゴ225先物の終値は16925円で3月権利配当分を上乗せすれば17000円台でのスタートとなろうか。
昨日の上昇で松井証券経由の信用評価損率は売り方マイナス9.582%、買い方マイナス8.817%と逆転。
空売り比率も前週末の40%台から36.8%まで低下した。
気になるのは25日移動平均からのかい離がまたプラス3.1%と拡大したこと。
先週の続落はこのかい離が縮小する時間を過ごしたとの解釈も聞かれる。
短期的には5日線(16960円)を上回り中期的には13週線(16923円)を上回ってきており紙芝居チックには悪くない。
75日線(17492円)まではまだ少し時間が必要かも知れないが目指していることは間違いなかろう。
東証REIT指数は昨日一足早く今年の高値を更新しており株価の露払いと考えたい。
昨日の東証REIT指数は1925ポイントと上昇し高値引け。
今年の高値をつけた。
昨日発表の公示地価の上昇期待も当然あっただろう。
結果は8年ぶりの上昇だから「地価下落が止まった」という活字も見られる。
しかし直接の要因は13時過ぎに報じられた「国土交通省は不動産投資の市場規模を30兆円程度に倍増させる。
上場REITへの税優遇措置などを検討」とのニュース。
REITを通じて内需拡大という図式は十分に考えられようか。
消費増税に対する反対の風圧が高まってきた。
先週の経済分析会合ではコロンビア大教授のスティグリッツ教授が反対。
そして昨日は著名経済学者のクルーグマン教授も「消費増税今ではない」と反対。
むしろ「延期なら今でしょ」の雰囲気。
合わせて解散総選挙の路線も見えてきた。
不可解なのは18日に外国特派員協会に登場したルービニ教授。
「消費増税は延期される可能性がある。
延期するなら早く表明すべきだ」とのコメント。
破滅博士が何をお望みなのかが定かでない。
◇━━━ カタリスト ━━━◇
ショーケース・ティービー(3909)・・・動兆
ショーケース・ティービーに注目する。
同社はWebマーケティング支援事業が中核。
金融・人材・不動産・ECなど6200アカウント以上が同社の顧客。
「ネットでおもてない」を世界に拡大しようとしている。
集客や決済などばかりがIT分野で注目されるが同社のフィールドは接客。
ITで集客した顧客へのITでの接客が真骨頂だ。
1月にスタートしたショーケースラボではO2O、IoT、FinTechなどを研究開発。
Webサイト最適化技術はまだまだ拡大しよう。
業績は好調。
上場前に20%超だったベンチャーキャピタル比率がゼロになったのは魅力的に映る。
(兜町カタリスト櫻井)