03月22日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
22日午前の日経平均株価は反発し、前週末比336円98銭)高の1万7061円79銭で前場を終えた。取引時間中としては17日以来、2営業日ぶりに1万7000円台に乗せた。
前週に外国為替市場で急速に進行した円高が一服したことを受け、輸出主力株をはじめ広範囲に買い戻される流れとなった。
前週末までの4日連続安で日経平均株価は500円強の下げをみせていたこともあって、リバウンド狙いの買いが終始優勢だった。
中国株などアジア株の一角が軟調に推移したのが重荷となって上げ幅をやや縮める場面もあったが、日経平均は前場を通じて前週末比300円程度高い水準で堅調に推移した。3月期末が近いこともあり、配当や優待の権利取りを狙った買いが上昇に弾みを付けた。
ただ、為替相場は1ドル=112円台に入ったあとは足もとドルが買い戻されるなど方向感を欠いており、円の先高警戒ムードは依然根強い。商いは薄く、売買代金は前場段階で1兆円を下回っている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9646億円、売買高は9億885万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は全体の87%にあたる1688、値下がりは183、変わらずは75だった。
個別では、トヨタやホンダなど自動車株が堅調。任天堂の上昇も目立った。新しく始めたスマートフォンアプリの好調さが材料視された。前週末に好決算を発表した日本オラクルも高かった。NTTドコモも強い動き。GMOクラウド、星光PMCなども値を飛ばした。
一方、鴻海精密工業による買収交渉が難航していると伝わったシャープは下落。ソフトバンクも軟調に推移した。クラリオンが大幅安、マネーパートナーズグループ、カカクコム、日本コンベヤも売られた。
東証2部株価指数は反発。前引けの2部指数は、前週末比37.09ポイント高の4348.07となった。
きょう新規上場したイワキポンプは公開価格を上回る水準で初値を付け、その後も堅調に推移した。個別銘柄ではマナック、誠建設、ソネック、バナーズ、トレックスセミ、朝日インテクも買われた。一方、石井表記、サイオス、ランドコンピュータ、ラオックスは下げた

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は3営業日ぶりに反発した。前引けは前週末に比べ13円60銭高い2444円40銭となった。日経平均株価が2%を超える大幅な上げとなり、中小型株の多い新興企業銘柄にも買いが入った。
ジャスダック市場の売買代金は概算で647億円、売買高は1億3122万株。
個別銘柄では細田工務、フィスコ、クラスターT、エンジャパンやカルナバイオ、ザインが上昇した。半面、MAGネットHD、ベクター、アグレ都市デザ、マクドナルドやセプテニHD、セリアが下落した。
きょうジャスダック市場に新規上場したチエルは、買い気配が続いている。前引け時点の気配値は公募・売り出し価格(公開価格、810円)を71%上回る1384円だった。
東証マザーズ指数は続伸した。前引けは前週末比13.50ポイント高い959.12だった。個別銘柄ではエンバイオHDがストップ高。MRT、ミクシィやジグソー、アカツキ、ALBERT、モルフォが上昇した。一方で、GMOメディア、グローバルグループ、LITALICO、そーせいやインフォテリ、ハウスドゥは下落した。