03月18日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
18日、前引けの日経平均株価は4日続落し、前日比217円10銭安の1万6719円28銭で前場を終えた。
前日の米国株市場ではNYダウが5日続伸で今年の高値を更新するなど戻り足を強めているほか、WTI原油先物価格も今年初めて1バレル=40ドル台を回復し底入れ感が強まっている。
一方で、円相場は一時1ドル=110円台後半まで上昇し、来期企業業績に対する警戒感が強まったことが全体相場には重荷となった。
外国為替市場で円高・ドル安が加速し、投資家心理が悪化。運用リスクの回避を目的とした売りが広がった。輸出主力株中心に下値模索の展開が続いている。
トヨタや富士重など輸出株を中心に利益確定売りが広がり、日経平均は下げ幅を300円超に広げる場面があった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も下げた。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆964億円、売買高は10億4484万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1452と、全体の75%近くを占めた。値上がりは399、変わらずは95銘柄だった。
個別では、三菱UFJや三井住友FG、みずほFGの三大金融グループが冴えない。日経平均への影響が大きい値がさのファストリ、ファナック、ソフトバンクも下げた。中期経営計画で示した収益目標が物足りないとしてエプソンが大きく下げた。小野薬品工業、村田製作所、日機装、SUMCOも売られた。
一方、半導体事業への投資を加速すると伝わった東芝が上昇。国際石開帝石や海洋掘削は原油高を背景に逆行高となった。JUKIが急伸、アシックスも大きく上値を伸ばした。信越化学工業、東芝、古河機械金属なども高い。
東証2部株価指数は3日続落した。前引けの2部指数は、前日比31.82ポイント安の4303.42となった。
個別銘柄ではカーチスHD、SFJ、ヨシックス、ラオックスやアートSHDが下げ、一方、ランドコンピュータとヨネックス、マーチャントが上げた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は続落した。前引けは前日に比べ10円22銭高い2431円53銭となった。外国為替市場で進んだ円高・ドル安を背景に新興株市場でも運用リスクを避ける動きが広がった。
きょうは6社が東京証券取引所に新規株式公開(IPO)した。
市場では「上場数が多く、人気が離散している」との声が聞かれ、公開価格を大きく下回って初値を付けた銘柄もあった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で564億円、売買高は1億4899万株。個別銘柄ではSJI、アクサスHD、ドーンやアイサンテク、カルナバイオが下落した。
半面、昭栄薬品、フィスコやDガレージ、昭栄薬品は上昇した。
きょうジャスダック市場に新規上場したヒロセ通商(7185)は9時ちょうどに公募・売り出し価格(公開価格)と同じ830円で初値を付けた。
東証マザーズ指数も続落。前引けは前日比8.87ポイント安い931.14だった。そーせいやジグソー、ミクシィなど主力銘柄の値下がりが目立った。一方、FFRIやロックオン、モルフォ、総医研、ライフネットは上げた。
きょう東証マザーズ市場に新規上場したフェニクスB(6190)は9時1分、公募・売り出し価格(公開価格、2400円)を50円(2.1%)下回る2350円で初値を付けた。
アイドマMC(9466)は9時21分、公募・売り出し価格(公開価格、1440円)を210円(14.6%)下回る1230円で初値を付けた。
グローバルG(6189)は10時49分、公募・売り出し価格(公開価格、2000円)を1200円(60%)上回る3200円で初値を付けた。