<兜町カタリスト>
「ふりかえり」
以下は5年前に書いていたこと。
↓
「単純平均は200.51円まで低下。
08年10月のリーマンショック時の203.05円を下回った。
単純平均の上では、リーマンショック時以上の凄まじさという印象。
時価総額は264兆円。
日経平均採用銘柄の予想PERは13.04倍、東証1部全銘柄は13.52倍。
日経平均採用銘柄のPBRは1.02倍、東証1部全銘柄のPBRは0.96倍と1倍割れ。
そして東証1部全銘柄の配当利回りは2.3%。
日経平均株価のHVは48ポイント、日経ボラティリティ指数は29ポイント上昇し69ポイント。
また日経平均の騰落レシオは72.82ポイントまで低下。
200日移動平均線は9833.45円で再度下向き。
マイナス12%と下方乖離。
『先例なき時代に立つ』になるのかどうかの分水嶺ではある」。
結果的には当面ポジティブな分水嶺となった。
後だしジャンケンなのかどうかは別にして、地震直後の東証閉鎖論に対する外資系証券のコメント。
ゴールドマンは「東証が取引を継続すると判断したことを常に支持した」。
JPモルガン・チェースは「閉鎖の要望には関与していない」。
シティグループ は「東証がマーケットを開けていた判断を強く支持する」。
バンク・オブ・アメリカは「マーケットが開いていた状態を支持し、そうであったことを歓迎している」。
すべて米系のコメントということは閉鎖要請は欧州系だったということなのだろうか。
以下は土曜の日経のコラム「3度目の奇跡」の指摘。
「パニック状態の中でゴールドマン・クレディなど10社を越す外資系金融機関の在日幹部は議論を繰り返していた」。
これに対して東証は「市場を閉めれば、日本の状況がそれほど悪いというメッセージを内外に発してしまう」。
結果は、下落からの一部復活。
犯人探しの意味はなかろうが、少なくとも「閉鎖」が検討されたのは事実なのだろう。
今だから「開いてて良かった」と言えるに違いない。
《兜町むかし話》
兜町の若い場立ちが二、三人寄り集まって、おしゃべりをしていました。
痩せた青白い顔の男が、
「はあー、はあー」
と、息を切らせて飛び込んで来ました。
「たっ、たっ、助けてくれ~」
男は、ガタガタと震えていました。
「どうした、どうした」
みんなが男を取り囲んで聞くと、男は、
「後ろから、まんじゅう取りの客がやって来る」
「・・・・・・?」
「実は、おれはまんじゅうをつくるのが下手で下手で。
はっ、早く、どこかへ隠してくれ」
と、言うので、ひとまず物置に隠してやりました。
いたずら好きの一人が、
「どうもおかしな奴だ。一つ、いたずらをしてやろうじゃないか」
さっそくたくさんのまんじゅうをつくり、
山盛りに積んで物置の中へ入れて戸をぴしゃりと閉めて押さえていました。
ところがしばらくたっても、音一つしません。
「さては怖がって、気を失ったかな?」
と、戸を開けてみると、中の男は携帯電話を通じてまんじゅうを残らず食べてしまっていました。
「あれっ? お前を喜ばしてやろうと思ったのに食っちまうとは、どこが下手なんだ」
と言うと、男は、
「今度は、あく抜けが怖い、あく抜けが怖い」
おしまい。
(兜町カタリスト櫻井)