<兜町カタリスト> 「芽ぶきの時期」
NYダウは74ドル高の17325ドルと続伸。
S&P500指数は11ポイント高の2027ポイント。
今年の高値で引けた(ザラバ高値は2032ポイント)。
FOMCは想定通り政策金利据え置きで着地。
FRB当局者の金利見通しは、大半が「年内2度の0.25%の利上げ見通し」。
昨年末は年内4回だったのが減少し緩やかな金利上昇モードとなった。
「6月利上げの確率は43%で、声明発表前の51%から低下。
12月までに2度目の利上げを予想する確率は73%。
今回の政策決定前の83%から低下」と市場関係者の見解。
このところ原油についての市場コメントは少なくなってきたが、
米原油在庫の伸びが予想の半分未満にとどまったことや産油国が増産凍結に向け
4月17日にカタールの首都ドーハで会合を開くことが材料視され
WTI原油先物は38.46ドルと上昇。
FOMCも通過しあとは3月末を待つ姿勢になってきた印象。
米FOMCでの緩やかな利上げ姿勢を受けて為替は112円台の円高トレンド。
NY株が上昇しても為替が邪魔しての元気レスな寄り付きとなろうか。
前門の狼、後門の虎といったところ。
日経平均株価は日柄の経過を待って25日線の上昇を待っていると言えるだろう。
かい離率がプラス3.6%では上値は重い。
騰落レシオは114%と過熱地帯に入ってきたがこちらは特に懸念する必要はなかろう。
空売り比率は38.1%と30%台継続。
先週の裁定買い残は2兆26億円でこれも邪魔にならない。
話題にもならなくなった中国全人代は昨日「中国経済のハードランディングはあり得ない」で閉幕。
春休みのロッカー室みたいな状態は昨日の東証1部の売買代金2兆円割れにも表れている。
金融機関など機関投資家は期末の着地であまり動けないことから
薄商いの中のテーマ株物色継続ということになろう。
森ではなく木の芽が吹く時期でもある。
流れは消費増税延期のトレンドが見え始めた。
昨日は「国際金融経済分析会議」。
登場したのは経済学者のスティグリッツ米コロンビア大学教授。
「総需要を喚起するものではなく現時点では消費税を引き上げるべきではない」。
その後安部首相と懇談し「おそらく確実に検討するだろう」とコメント。
今日はハーバードのジョルゲソン教授と岩田前日銀副総裁。
22日はクルーグマン教授。
「専門的見地から分析・判断」というのが安部首相の言。
これに従えば専門家は増税反対なのだから延期の図式。
日経平均の25日線は14日に上向きに転じた。
16377円で3.64%のプラスかい離。
下向きの75日線は17610円で3.615のマイナスかい離。
下向きの200日線は18787円で9.65%のマイナスかい離。
メジャーSQ値16586円に対してはその後4連勝。
松井証券信用評価損益率速報で売り方はマイナス9.389%。
買い方はマイナス9.102%と微妙に買い方有利。
Quick調査の信用評価損率(3月11日現在)はマイナス11.67%。
裁定買い残は88億円増加し2兆26億円。
日経平均採用銘柄のPERは14.47倍でEPSは1173.08円。
東証マザーズ指数は昨日まで5連騰。
一目均衡の雲の下限は17397円。
急速に下限が下がっているのであと数日で雲の中に入る。
週足の雲の下限は17397円。
まずはここのキープだろうか。
日経VIは24.47まで低下(昨年末は19.47)。
今週火曜までの日経平均先物の値幅は平均268円。
2月が397円、1月は474円だったから明らかにボラは低下している。