03月16日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
16日午前の日経平均株価は小幅続落し、前日比65円70銭安の1万7051円37銭で前場を終えた。
前日の海外株が総じて弱かったことや、外国為替市場で円高基調にあったことから利益確定売りの流れが継続した。円高・ドル安基調が続く為替相場への影響を不安視し、輸出企業を中心に採算悪化を懸念する売りが先行した。
外国為替市場で円相場は1ドル=113円台前半を中心に推移した。前日の海外市場では一時112円台後半まで円高・ドル安方向に振れていたため、円高への警戒感を強めた。
もっとも下げ幅は限定的だった。今日有識者による「国際金融経済分析会合」の初会合が催され、そこで消費増税への反対意見が出たことから増税先送り期待が浮上、押し目買いが入り日経平均は底堅さも発揮している。
ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を日本時間あす未明に控え、買い手控えムードが広がった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で9272億円、売買高は9億2049万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1039と、全体の約53%を占めた。値上がりは738、変わらずは167銘柄だった。
個別では、1~3月期で5%の営業増益観測の出た花王は下落。鉄鋼の新日鉄住金とJFEが下がり、金融大手の三菱UFJと第一生命の下げが目立った。ファナック、ソフトバンクグループなども軟調。シャープが大きく売られ、マネーパートナーズグループも安い。一方、ソニーが2月1日以来の高値を付けたほか、アルプス、JR東日本とJALは上げた。
サイバネットシステムが商いを伴い急伸、アイフル、コロプラなども人気となった。
東証2部株価指数は5営業日ぶりに反落。前引けの2部指数は、前日比9.3ポイント安の4346.39となった。
個別銘柄ではミロク、アルチザ、Jトラスト、日精機とラオックスが売られた。一方、宮入バル、ダイヤモンド電機、ケイアイ不、ヨネックスと鳥貴族が上げた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は小幅に続伸した。前引けは前日比34銭高の2444円75銭だった。東証1部の主力株がさえず、新興市場に買いが向かった。好材料の出た値動きの軽い中小型株が買われた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で316億円、売買高は8079万株。
個別銘柄ではMAGネットHDがストップ高。アエリア、システム ディ、リプロセルやドーン、カルナバイオが上げた。一方、シンワアート、太洋工業、フジタコーポ、サン電子やプロパスト、3DMが下げた。
きょうジャスダックに上場した昭栄薬品は10時33分に公募・売り出し価格(公開価格、1350円)を651円(48.2%)上回る2001円で初値を付けた。その後も買いが優勢で、午前の終値は初値を24%上回る2491円だった。
東証マザーズ指数は続伸。前引けは前日比1.54ポイント高い957.92だった。個別銘柄ではバリューゴルフがストップ高。AMBIT、シりたりこやインベスC、ジグソーが買われた。半面、ネオジャパン、そーせい、サイバダイン、サイジニアが売られた。