<兜町カタリスト>「聖マウリッツィオ・ラザロ」
週末のNYダウは218ドル高の17213ドルとほぼ高値圏で引け反発。
終値ベースではNYダウとS&500は今年の高値を更新した。
背景はECBによる追加金融緩和に対する評価と原油価格の上昇との解釈。
「昨日起きるはずだった値上がりは今日に繰り延べされた。
投資家は追加緩和策を再評価し、良い内容であることに気がついたようだ」
という珍妙なコメントも見られる。
米国内の石油・自然ガスの掘削リグの稼働数は1940年来の低水準となったことも好感。
ゴールドマンが原油価格の見通し今年バレル39ドル、来年同57ドルと引き下げたが見えないフリ。
週間ベースでは全ての指数が上昇。
NYダウは1.2%、S&Pは1.1%、 NASDAQは0.7%のプラスで4週続伸。
米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したIMM通貨先物の投機部門の取組。
投機筋のドル買い越し額が前の週から減少。
4週連続で100億ドルを割り込んだ。
一方 円の買い越しは6万4333枚で前週の5万9625枚から増加。
8年ぶりの高水準となっており為替に神経質な展開は続きそうな気配。
東京は週末にSQを通過。
SQ値16586円は上回っており悪くはない状況。
シカゴ225先物の終値は17050円。
期末権利配当落ち分を100円程度と勘案すれば実質17100円台というところ。
NYダウとの数字の表面上のつばぜり合いは続いている。
ただ週間ベースでは、日経平均株価は0.4%、TOPIX1.2%と4週ぶりの反落。
再起の週となって欲しいところ。
一方で東証マザーズ指数は2.6%上昇で4週続伸。
日経ジャスダック平均は0.9%上昇でで4週続伸。
新興中小型銘柄へのテーマ人気物色は続いている。
日経でも「マザーズ7ヵ月高値テーマ株ぶり高値、民泊・AI銘柄に個人資金」との指摘。
これは間違っていないだろう。
面白いのは「25日移動平均と3.78%開く」との小さな記事。
「2015年11月24日以来の3.89%以来の大きさ。
今年25日移動平均が上値を抑えてきたが、年初からの下落傾向が一服した表れといえそうだ」とある。
が、常識的には25日線からの4%かい離は第一次限界水準。
ここを抜けきれば8%かい離(17625円)が視野に入るが相当なエネルギーが必要となる。
75日移動平均が17721円とほぼ同水準と考えると日経平均は25日線と75日線のレンジでの推移となってきた。
好材料は空売り比率(32.2%)とボラ(日経VI=28.95%)の低下。
松井証券経由の信用評価損率は売り方マイナス9.38%、買い方マイナス9.82%。
また拮抗してきており逆転期待。
今週は日銀金融政策決定会合(14日~15日)。
そして米FOMC(15日~16日。
NYは今年の高値を更新したが日経平均の今年の高値(18951円)はまだ上。
チャレンジする心に事欠かないという感じだろうか。
2015年の日本への新規投資は4年ぶり流出超過に転じたとの記事。
純投資額は510億円のマイナス。
新規直接投資額は前年比46%減の17兆8315億円。
投資引き上げ額は44%減の17兆8826億円。
2014年は9548億円の流入超だったから一転しての動き。
永田町も霞が関もここは問題にしなければならないところ。
加えて来年4月の消費増税について自民との地方組織へのアンケート。
増税賛成は5割程度との結果は悪くない。
与党民主党は「延期」が過半数。
予算も終わり永田町も動きのある季節になってきた。
土曜の阿部首相は渋谷の「ビストロシロ」で鉄鋼ビルの増岡専務と19時~22時。
日曜はホテルオークラ別館で母の「聖マウリッツオ・ラザロ騎士団」の受勲式。
こちらは18時~21時。
因みにこの勲章はかつてのイタリア王家だったサヴォイア家によって与えられる勲章。
聖マウリッツィオ・ラザロ騎士団は聖マウリッツィオ騎士団と聖ラザロ騎士団が1572に合併して誕生。
1946年のイタリア共和国誕生までイタリアにおける事実上の国家勲章だったという。
因みに・・・。
サヴォイア家は亡命中だが現在も聖マウリッツィオ・ラザロ勲章を授与している。
対象は公共の福祉、科学、芸術や経済活動に特に功績のあった人々という。
フレンチ・イタリアンと多忙な傍らで策を練っているのだろうか。