03月11日 相場概況(大引け)

【大引け概況】
11日の日経平均株価は続伸し、前日比86円52銭高の1万6938円87銭で終えた。
欧州株安や円高に振れる為替市場を横目に日経平均は軟調展開で始まったが、寄り後は押し目買いが入り下げ幅を縮小、10日に欧州中央銀行(ECB)が決めた包括的な金融緩和策の分析が時間の経過とともに市場に浸透。
前向きな評価がじわりと広がり、後場に入ると買いが優勢になった。主力株を中心に買い戻しの動きが強まり、日経平均は一時140円強の上昇で1万7000円台を回復する場面もあったが、大引けにかけ伸び悩んだ。
JPX日経インデックス400は続伸した。終値は前日比60.67ポイント高の1万2296.16だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、7.15ポイント高の1359.32で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆883億円だった。株価指数先物・オプション3月物の特別清算指数(SQ)算出に伴う取引で、2月17日以来の水準に膨らんだ。売買高は27億6156万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1295と、全体の67%を占めた。値下がりは533、変わらずは115銘柄だった。
日銀とECBが競い合うように利下げするシナリオがひとまず遠のいたとの連想も働き、金融株を中心とした見直し買いを促した。
個別では、三菱UFJや三井住友FG、みずほFGのメガバンクがそろって上昇。日本政策投資銀行によるTOB提案の鬼怒川ゴム工業が大幅高。ミサワ、ペプチドリームも値幅制限いっぱいに買われ、シーズ・ホールディングス、日本CMKも大幅高。26年ぶりの復配を決めた飛島建の値上がりも目立った。一方、トヨタとホンダが下落。ファナックが下げ、JTも軟調。関東電化工業が急落したほか、ラウンドワン、グリの下げも目立った。高浜原子力発電所3号機の運転を止めた関西電が5日続落した。
東証2部株価指数は続伸した。大引けの2部指数は、前日比13.66ポイント高の4308.94となった。
個別銘柄ではサイオスがストップ高。神島化学工業、ウインテスト、インテリックス、上村工業、ラオックスが買われた。半面、インタートレ、ソマール、イーグランド、朝日インテクやアートSHDが下げた。

【新興株大引け】
日経ジャスダック平均株価は続伸した。大引けは前日比9円31銭高の2425円39銭だった。午後に日経平均株価が上昇に転じると、投資家心理が一段と改善し、新興企業株への買い圧力が増した。
また、東証1部のペプドリがストップ高まで買われ、バイオ株に追い風となった。米グーグル傘下のベンチャー企業が開発した囲碁ソフトが韓国人のプロ棋士に勝利したのを受けて、人工知能(AI)関連に思惑買いが入った。
ジャスダック市場の売買代金は概算で833億円と1月15日(873億円)以来およそ2カ月ぶりの高水準だった。売買高は2億7393万株。
個別銘柄ではフジタコーポがストップ高。JCコムサ、シンデンハイテク、サン電子やプロパスト、Tホライゾンが上昇した。一方、トレイダーズHD、ミナトHD、アアドアーズやDガレージ、シンワアートが下げた。
東証マザーズ指数は続伸。大引けは前日比20.40ポイント高の940.51だった。昨年8月11日(945.6)以来7カ月ぶりの高値を付けた。個別銘柄ではアクセルM、モブキャス、サイジニア、MRTがストップ高。そーせいやサイバダイン、インベスCが買われた。半面、ミクシィやジグソー、ダブルスタンダード、マーケットエンタ、アイビーシーは売られた。
きょう新規上場したフィットは、9時12分に公開価格(1890円)を149円(7.9%)下回る1741円で初値を付けた。終値は1510円と公開価格を380円(20.1%)下回った。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
16,938.87 |
86.52 |
日経平均先物 |
16,850.00 |
140.00 |
TOPIX |
1,359.32 |
7.15 |
TOPIX先物 |
1,349.50 |
11.00 |
東証2部指数 |
4,308.94 |
13.66 |
JASDAQ |
2,425.39 |
9.31 |
マザーズ |
940.51 |
20.40 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
2761560 |
3088303 |
東証2部 |
77880 |
19924 |