<兜町カタリスト> 「余計なひと言」
NYダウは5ドル安の16995ドルと小幅反落。
ただ高値は17130ドル、安値は16821ドルと乱高下の展開。
ECB理事会で主要金利の一斉引き下げと資産買い入れ枠拡大を好感して上昇したものの
ECBドラギ総裁が記者会見で「一段の金利引き下げが必要になるとは思わない」とコメント。
静かにしていればいいのに余計なコメントが失望感を誘ったとの解釈。
また新規失業保険申請者数が予想以上に減少。
昨年10月以来の水準に改善したことでFRBによる利上げ観測が台頭したことも売り材料視された。
結局市場は金利動向と密接に結合しているものでありこうなると原油価格動向など無視されがちになる。
ということは原油価格の変動は実はメインテーマではないということの裏返しになろう。
昨年第4四半期の資金銃循環統計で米家計純資産は1兆6400億ドル増加の86兆8000億ドル。
株価の上昇や住宅価値の値上がりが押し上げ要因され決して悪くはない。
家計債務は年率換算で3.4%増加しており、消費マインドも減少してはいないと思われる。
昨日のS&P500は微幅高。
いずれにしても「3月10日暴落説」は消された。
昨日の日経平均株価は4日ぶりの反発。
商いは今年最低の2兆431億円。
しかし3月4日の戻り高値17014円にあと162円と迫った。
シカゴ225先物終値は16680円。
高値16800円、安値16465円で「165」と「168」のレンジでの推移。
「2・5・8」の法則は効いている。
今日はメジャーSQ。
寄りは下のSQ値を求める向きの動きに翻弄されるかも知れないが通過後は落ち着いた動きとなろうか。
後場に戻す方向は続いており2日連続の日足陽線。
昨日あけたマド(16706円ー16713円を埋めて上方向というシナリオが想定される。
3月第1週の外国人は9週連続で売り越し、売越額は954億円。
個人も2週連続で売り越し、売越額は1989億円。
信託銀行は15週連続の買い越しで、買越額は2813億円。
信託の連続買い越しは08年9月第3週~12月第4週までの15週連続以来の長さ。
空売り比率は38.2%。日経VIは30.93といずれも落ち着いてきた。
残念ながら為替と密接に連関している株価。
「25日線への接近、そして上回ることがカギ」との声も聞かれる。
罫線的にはそうなのかも知れないが、どうもココロが感じられない。
「REIT海外勢買い活発」の見出しは日経朝刊。
2月は1167億円で07年2月の1398億円以来過去2番目の買い越し額。
マイナス金利と日本の不動産価格の安定性に注目したとの解釈。
昨年末から6%上昇したREIT、11%下落した日経平均。
この差は結構大きい。
中小型株のようなボラを望まなければREITのジワジワさも結構心地良いかも知れない。
推定SQ値は16586.95円。
権利落ちは100円近くになりそうな気配。