03月11日 相場展望(寄り付き前)
【オープニングコメント】
11日の東京株式市場は、シカゴ先物にさや寄せする格好となり、弱含みの展開となりそうだ。
日経平均株価予想レンジは、1万6600円-1万6800円を想定する。
注目のECB理事会では、追加緩和が踏み込んだ内容となったことから発表直後の欧米株は買い反応で、為替も円安に振れる動きだった。
ただ、その後ドラギECB(欧州中央銀行)総裁の発言を受け、欧米株式は下落。その動きから売りが先行するとみられる。
先行き不透明感に加え週末要因も重なり、軟調な動きが続くことも予想される。3月SQ(特別清算指数)値の市場推定値が意識される場面もありそう。
主要外国証券経由の注文動向は、売り2370万株、買い800万株で、差し引き1570万株の大幅売り越し。売り越しは2営業日ぶり。金額も売り越し。
売りセクターに、情報通信、自動車、小売、損保、不動産、金属など。
買いセクターに、REIT、空運、鉱業、情報通信、小売など。
【個別材料銘柄】
■ディップ <2379>
前期経常を19%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も7円増額。
■アーバネット <3242> [JQ]
今期配当を1円増額修正。
■神島化 <4026> [東証2]
11-1月期(3Q)経常は2.1倍増益、今期配当を4円増額修正。
■MRT <6034> [東証M]
3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施する。最低投資金額は現在の2分の1に低下する。
■鎌倉新書 <6184> [東証M]
今期経常は49%増で2期連続最高益更新へ。
【予定】
11日(金)
【国内】
メジャーSQ算出日
1-3月期法人企業景気予測調査(8:50)
東日本大震災から5年
《決算発表》
ベルグアース、大盛工業、フルスピード、ファーマフーズ、アマガサ、Hamee、コーセーアールイ、ADR、コンフォリア、トーエル、山岡家、菊池製作、シーアールイー、エイチーム、ソフトウェアサー、フリービット、gumi、アイリッジ、ユークス、TYO、イトクロ、ウエスコHD、ウイルコHD、TASAKI、カナモト、ドーム、丹青社など
《新規上場》
フィット
【海外】
英1月貿易収支(18:30)
インド1月鉱工業生産(21:00)
米2月輸入物価(22:30)
※記載された予定は、予告なく変更される可能性があります

【NY概況】
10日のNYダウ平均が小反落し、前日比5ドル23セント安の1万6995ドル13セントで終えた。欧州株安を受け、米国株にも売りが波及した。
ドラギECB総裁が更なる金融緩和を想定していないと発言したことや、軟調な原油相場が嫌気され、午後にかけて上げ幅を縮小し下落に転じた。引けにかけて緩やかに下げ幅を縮小したものの、上値の重い展開となった。
原油先物相場が下げ、エネルギーなど素材関連株が売られたことも重荷となった。ダウ平均は一時、178ドル安まで下げ幅を広げた。
朝方はECBによる追加緩和規模などを評価した買いが入り、ダウ平均は129ドル高まで上げる場面があった。午後も取引終了にかけては下げ渋った。
ナスダック指数は同12.223ポイント安の4662.156で終えた。
セクター別では、半導体・半導体製造装置や小売が上昇する一方で食品・生活必需品小売やメディアが下落した。
検索サイトのヤフー(YHOO)は社外取締役2名の追加を発表したが軟調推移。ドイツ取引所からオプション市場運営事業を買収すると発表した取引所運営のナスダックも小安い。化学のデュポンやマイクロソフトの下げが目立った。
ディスカウントストアのダラー・ゼネラル(DG)は決算内容や増配が好感され、10%強の大幅高。製薬のメルクや半導体のインテルが高かった。
NYダウ工業株30種(ドル)
16,995.13 -5.23
S&P500種
1,989.57
ナスダック
4,662.156 -12.223
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は反落した。
3月物は前日比115円安の1万6680円で取引を終え、10日の大阪取引所の終値を170円下回った。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁がこの先のさらなる利下げには慎重な姿勢を示し、欧米株とともに売られた。朝方の取引ではECBの利下げ決定を受け、買いが優勢だった。
この日の3月物安値は1万6465円、高値は1万7170円だった。
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
16680 ( -170 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
16670 ( -180 )
( )は大阪取引所終値比