03月10日 相場概況(大引け)

【大引け概況】
10日の日経平均株価は4営業日ぶりに反発した。前日比210円15銭高の1万6852円35銭で終えた。
きょうの東京市場はリスク選好ムードのなか終始買いが優勢だった。前日の欧米株市場が総じて堅調だったことに加え、WTI原油価格が今年に入って初めて38ドル台に乗せ、為替も円安方向に振れるなど安心材料が揃った。
年初から下げていた原油先物価格に回復傾向が見られたのも追い風になり、主力株を中心に幅広い銘柄に買いが入った。また、資源株に見直し買いが入り相場を押し上げた。
日本時間今晩に予定されるECB理事会の結果を見たいとの思惑も反映された。日経平均の上昇が一巡した後は様子見ムードも台頭し、後場中盤を過ぎると徐々に上値も重くなった。
大津地裁は9日、関西電の高浜原子力発電所3、4号機(福井県高浜町)運転差し止めを命じる決定をした。原発事業の先行き不透明感が広がり、関西電が大幅安となった。他の電力株にも売りが波及し、業種別東証株価指数(TOPIX)で「電気・ガス業」は前日比3%下落し、33業種で最も下落率が大きい逆行安となった。
JPX日経インデックス400も4営業日ぶりに反発した。終値は前日比177.77ポイント高の1万2235.49。東証株価指数(TOPIX)も4営業日ぶりに反発し、19.84ポイント高の1352.17で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆431億円だった。売買高は19億8326万株。東証1部の値上がり銘柄数は1680と全体の86%を占めた。値下がりは198、変わらずは65銘柄だった。
個別では、トヨタやスズキが上昇した。国際石開帝石や三菱商も高い。三菱UFJやみずほFGが買われた。台湾のスマートフォン(スマホ)大手と業務提携すると発表したグリーの上げが目立った。セブン&アイ・ホールディングスも買いを集めている。菱洋エレクトロが大幅高、リンクアンドモチベーションも高い。
一方、関西電力が急落したほか他の電力株も軒並み大幅安。NTTやKDDIが下落。三井不や菱地所も下げた。仮想通貨の普及期待から上げ基調が続いていたマネパGが連日で下落した。VOYAGE GROUP、ザッパラスなどの下げもきつい。
東証2部株価指数は3日ぶりに反発した。大引けの2部指数は、前日比42.42ポイント高の4295.28となった。個別銘柄ではサイオス、ソマールがストップ高。RVH、神島化学工業、富士通コン、ラオックスが上げた。一方、ぷらっと、東亜バル、インタートレやアートSHDが下げた

【新興株大引け】
日経ジャスダック平均株価は3日ぶりに反発した。終値は前日比13円44銭高い2416円8銭だった。日経平均株価が4日ぶりに上昇し、新興企業市場でも買い意欲が回復した。バイオ銘柄、民泊銘柄を中心に買いが広がった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で763億円と1月26日以来、約1カ月半ぶりの高水準になった。売買高は3億3555万株と1月15日以来、約2カ月ぶりの大商い。
個別銘柄ではシンワアート、イメージ情、フィスコ、ネクスグループがストップ高。セリアやクルーズ、アパマンショが上昇した。半面、ミナトHD、プロルート、アイサンテクや平田機工、トレイダーズは下落した。
東証マザーズ指数は3日ぶりに反発した。終値は前日比11.63ポイント高い920.11だった。マーケットエンタ、ロゼッタ、ミクシィやサイバダイン、ジグソーが上昇した。半面、ブラス、サイジニア、アドウェイズやインフォテリ、アンジェスは下落した。
年度末にかけて相次ぐ新規株式公開(IPO)銘柄の公募株を買い付けるために換金売りが出やすく、7日に約7カ月ぶり高値を付けたマザーズ銘柄にはやや息切れ感が出て、上昇相場をけん引したそーせいが続落した。一方で、米社との契約といった新たな材料が出たバイオ企業のトランスGが買われるなどの動きも目立った。
「マザーズに昨年12月上場したインベスCをはじめとするIPO銘柄が堅調に推移しているため、個人投資家の投資余力が膨らんでおりIPOに絡んだ換金売りの影響を弱めている」という。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
16,852.35 |
210.15 |
日経平均先物 |
16,850.00 |
220.00 |
TOPIX |
1,352.17 |
19.84 |
TOPIX先物 |
1,349.50 |
18.50 |
東証2部指数 |
4,295.28 |
42.42 |
JASDAQ |
2,416.08 |
13.44 |
マザーズ |
920.11 |
11.63 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
1983260 |
2043132 |
東証2部 |
81150 |
19668 |