03月09日 相場展望(寄り付き前)
【オープニングコメント】
9日の東京株式市場は、軟調な展開となりそうだ。
日経平均予想レンジは、1万6500円-1万6800円
為替相場は円高に振れている。主力の輸出関連株を中心に売りが優勢となる場面も想定される。
ECB理事会やメジャーSQを前に様子見姿勢も強まりやすく、中国リスクが意識されているだけに中国株の動向も懸念材料。下は節目の16500円が一定のサポートになると考える。
きょう9日は、11日の株価指数先物・オプションのSQ(特別清算指数)値算出を控え「SQ週の水曜日は荒れやすい」とのアノマリーもあり注意したい。
主要外国証券経由の注文動向は、売り2950万株、買い1620万株で、差し引き1330万株の大幅売り越し。売り越しは2営業日連続。金額も売り越し。売りセクターに、化学、電機、機械、鉄鋼、ETF、自動車など。買いセクターに、不動産、商社、精密、小売、電機、電子機器、銀行、薬品、陸運、サービスなど。
【個別材料銘柄】
■アイロムG <2372>
子会社IDファーマがセンダイウイルスベクターを用いたiPS細胞作製技術に関する改良特許を日本で取得。同改良技術は、より効率的なiPS細胞誘導を可能にするとともに、細胞に導入した遺伝子やベクターの消失がより早く行われるように改良したもの。米国、オーストラリアに続く特許取得となる。
■ポールHD <3657>
16年1月期の連結経常利益は前の期比18.6%増の22.2億円になり、17年1月期も前期比7.1%増の23.8億円に伸びを見込み、3期ぶりに過去最高益を更新する見通し。今期の年間配当は前期比1円増の19円に増配する。また、発行済み株式数(自社株を除く)の3.89%にあたる74万株(金額で9億円)を上限に自社株買いを実施する。
■フジコーポ <7605>
株主優待の対象を500株以上→100株以上に広げる。100株以上500株未満を保有する株主にギフトカード1000円分を贈呈する。
■KDDI<9433>
1単元(100株)以上保有する株主に従来の株主優待に加え、「au WALLET Market」の人気商品詰め合せを贈呈へ
■アドアーズ <4712>
リラクゼーションサロン「OLIVE SPA」を運営するオリーブスパと業務提携。同サロンの店舗開発や出展準備などの店舗サブリース事業を展開する。また、株主優待制度を新設。毎年3月末時点で2000株以上を保有する株主を対象に、オリーブスパが運営するリラクゼーションサロンの利用券(2万円相当分)を贈呈する。2000株以上5000株未満で2枚、最大20万株以上保有で50枚。
■イントランス <3237>
子会社の大多喜ハーブガーデンが順天堂大学大学院と、高機能ハーブの研究・商品開発を目的とする産学共同研究を開始。
【予定】
09日(水)
【国内】
2月マネーストック(8:50)
2月工作機械受注(15:00)
《決算発表》
ケア21、アゼアス、ザッパラス、ミライアル、イハラケミカル、シーシーエス、ナ・デックス、菱洋エレク、楽天地
《新規上場》
ブラス
【海外】
豪3月消費者信頼感(8:30)
英1月鉱工業生産(18:30)
ブラジル2月消費者物価(21:00)
米1月卸売在庫(10日0:00)
米10年国債入札
休場:インドネシア
※記載された予定は、予告なく変更される可能性があります

【NY概況】
8日のNYダウ平均は6営業日ぶりに反落した。終値は前日比109ドル85セント安の1万6964ドル10セントだった。景気減速への警戒や原油安を受け、目先の利益確定を目的とした売りが優勢だった。
米市場では中国の景気動向に敏感な建機のキャタピラーが大幅安となるなど幅広い銘柄に売りが広がった。
NY原油先物相場は1バレル36ドル台に反落した。原油価格の戻りが一服し、このところ上げの勢いを強めていたエネルギーや素材など資源関連株への売りがかさんだ。ダウ平均は下げ幅を一時152ドルまで広げた。
ダウ平均は前日の終値近くまで下げ渋る場面もあった。最近発表された米景気指標から米景気は堅調との見方は広がりつつある。午後には下値を拾う買いも入って相場を支えた。
ナスダック総合株価指数は続落し、前日比59.429ポイント安の4648.825で終えた。
セクター別では、公益事業や食品・生活必需品小売が上昇する一方でエネルギーや銀行が下落した。
個別ではジェットブルーが安い。2月の旅客収入が減少するとの見通しを示し、業績の先行きを警戒した売りが出た。アメリカン航空やユナイテッド・コンチネンタル・ホールディングスなどの大手航空株も下げた。
設備投資計画の下方修正を発表した石油のシェブロンが原油安を受けて売られたほか、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなども下げた。
一方、カジュアル衣料・雑貨のアーバン・アウトフィッターズが高い。前日公表した2015年11月~16年1月期決算で業績が市場予想を上回ったことが好感された。マイクロソフトのほか、マクドナルドや保険のトラベラーズなども上げた。
NYダウ工業株30種(ドル)
16,964.10 -109.85
S&P500種
1,979.26
ナスダック
4,648.825 -59.429
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は続落した。3月物は前日比205円安の1万6675円で取引を終え、8日の大阪取引所の終値を125円下回った。原油安に加え中国の2月の貿易統計が低調となり米株安や円高も弱材料になった。
3月物は前夜の市場でこの日の安値である1万6565円まで下げた。一方、高値は1万6910円
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
16675 ( -125 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
16680 ( -120 )
( )は大阪取引所終値比