03月08日 相場概況(大引け)

【大引け概況】
8日の日経平均株価は続落し、前日比128円17銭安の1万6783円15銭で終えた。
前日に続いて利益確定売りに押される展開。前日のNYダウが5日続伸、原油市況も底入れの動きを強めたものの、外国為替市場で円高が進んだことや、遅れて始まる中国・上海株が開始早々に大きく下げたこともあってリスク回避ムードが強かった。
10日にECB理事会を控えており、この結果を見極めたいとの思惑もあり、買い向かう動きも限定的だった。前場には一時300円を超える下げとなった。
ただ、午後に円高基調が一服する展開となり、上海株も下げ渋ったことで、投資家の不安心理が後退した。先物を絡めて輸出株や不動産株などを中心に買い戻され、大引けにかけては下げ渋った。
金融株も軟調で相場の重荷になった。三菱UFJは一時4%を超えて下落した。日銀のマイナス金利政策による利ざや悪化などを不安視する見方が強まった。今日午後の債券市場で長期金利が低下し、10年物国債の利回りが過去最低のマイナス0.1%を一時付けた影響も出た。東京市場でもマイナス金利による悪影響が懸念されやすくなった。
JPX日経インデックス400は続落。終値は前日比117.37ポイント安の1万2200.13だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、14.18ポイント安の1347.72で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆5754億円。売買高は25億4633万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1470と、全体の約76%を占めた。値上がりは380、変わらずは93銘柄だった。
個別では、メガバンクが軟調、新株予約権付社債(転換社債=CB)の発行を発表したスズキは大幅安。医薬品の小野薬品工業、エーザイと塩野義、中部電と東ガスが下げた。東芝と住友電の下げも大きかった。一方、ソフトバンクと富士通は上昇。コマツとファナックの上げも目立った。マネーパートナーズグループも後場切り返しストップ高。ハーツユナイテッドグループ、サンデンホールディングス、ダブル・スコープなども大幅高に買われた。
東証2部株価指数は5営業日ぶりに反落した。大引けの2部指数は、前日比6.78ポイント安の4283.21となった。
個別銘柄では、くろがね工作所、ウインテスト、省電舎、ラオックスとアートSHDが下げ、一方、サイオス、インタートレがストップ高。郷鉄工所、オリチエン工業、象印と朝日インテクは上げた。

【新興株大引け】
日経ジャスダック平均株価は9日ぶりに小反落した。終値は前日比8円09銭安い2411円31銭だった。円高進行により日経平均株価の下げ幅が一時拡大し、投資家心理が悪化。新興市場にもリスク資産を敬遠する売りが波及した。
ジャスダック市場の売買代金は概算で606億円、売買高は1億8645万株だった。日経ジャスダック平均に比べて下落率が大きく、主力株への売りが強かった。個別銘柄ではクレオ、サン電子、Mipox、アイサンテクやクルーズ、サン電子が下げた。一方、ソフトフロント、トレイダーズやアクモス、ドーンが上昇した。
東証マザーズ指数は7日ぶりに反落した。終値は前日比17.31ポイント安い918.68だった。主力のそーせいやミクシィが売りに押された。前日発表の決算が振るわなかったBガレージも安い。INSPEC、アンジェス、カイオムが売られた。半面、主力製品で新機能の提供を始めると発表したアイビーシーが大幅に上昇した。アドウェイズ、ネットイヤー、関門海やアンビションも買われた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
16,783.15 |
-128.17 |
日経平均先物 |
16,800.00 |
-150.00 |
TOPIX |
1,347.72 |
-14.18 |
TOPIX先物 |
1,352.50 |
-10.50 |
東証2部指数 |
4,283.21 |
-6.78 |
JASDAQ |
2,411.31 |
-8.09 |
マザーズ |
918.68 |
-17.31 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
2546330 |
2575470 |
東証2部 |
105270 |
21621 |