03月07日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
7日前場の日経平均株価は5営業日ぶりに反落した。前引けは前週末比75円02銭安の1万6939円76銭だった。
前週末まで4日続伸した反動で、利益確定を目的とした売りに押される展開だった。
日経平均は1万7000円台を再び割り込んだ。ただ、下値では押し目買いも観測され、一時100円以上下げる場面があったものの、その後は下げ渋っている。
円相場が1ドル=113円台後半で推移し、相場の重荷となった。円高が一服した場面では、押し目とみた買いが入って一時下げ渋ったが、持ち直すほどの勢いはなかった。トヨタや三菱電、武田など主力株は総じて軟調。保険や不動産、食品などの下げも目立った。
注目された米2月の雇用統計は、非農業者部門の雇用者が市場コンセンサスを上回る増加を示したことで、米国経済に対する不安心理が後退している。また、中国では5日に開幕した全人代において李克強首相がインフラ投資による経済活性化に前向きな姿勢を示したこともあって上海株式が堅調に推移、これも目先的に東京市場の下値を売り込みにくいムードにつながっているようだ。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに5営業日ぶりに反落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆442億円、売買高は11億5862万株。東証1部の値下がり銘柄数は852、値上がり銘柄数は988、変わらずは103だった。
個別ではトヨタ自動車が軟調、ソフトバンクグループも売りに押されている。2016年2月期の業績予想を下方修正した吉野家HDは2.8%安。セブン&アイや東レの下げも目立った。
東京海上ホールディングスが下落、任天堂、テンプホールディングスが大幅安。
半面、小野薬品工業が急反発、ファナックも堅調。マネーパートナーズグループは連日のストップ高。人材派遣大手が来年度の派遣料金の引き上げを顧客企業に要請したと伝わり、パソナGが大幅上昇した。市況の下げ止まりを手掛かりに、郵船などの海運株の買い戻しが続いた。
東証2部株価指数は4日続伸した。前引けの2部指数は、前週末比12.96ポイント高の4299.38となった。
個別銘柄では省電舎がストップ高。ウインテスト、くろがね工作所、アートSHDやベネ・ワンが上昇し、サイバーコム、カーチスHD、ヨネックスや鳥貴族が下げた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は8日続伸した。前引けは前週末に比べ15円16銭高い2419円82銭だった。外部要因に左右されづらい中小型株が中心の新興株市場に投資家の資金が流入した。
ジャスダック市場の売買代金は概算で434億円、売買高は1億5332万株。個別銘柄ではエナリス、アンジェス、ファンデリー、トレイダーズやFVC、アイサンテクが上昇した。ヨシムラフードバリューゴルフ、NPC、メディシノバやDガレージ、マクドナルドが下落した。
東証マザーズ指数も6日続伸。前引けは前週末比13.78ポイント高い930.11と、昨年8月中旬以来7カ月ぶりの高値圏に上昇した。個別銘柄ではエナリス、アンジェス、ファンデリー、インベスC、サイバダインの値上がりが目立った。一方、そーせい、ヨシムラフード、バリューゴルフ、インフォテリ、ジグソーは下げた。