03月04日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
4日午前の日経平均株価は小幅ながら4日ぶりに反落した。前引けは前日比4円10銭安の1万6956円06銭。
前日まで大幅上昇した反動もあり、目先の利益をひとまず確定売りで、朝方日経平均が安く始まったものの底固く、前日終値近辺を上限に狭いゾーンでのもみ合いを続けた。
一方、日本時間今晩に予定される2月の米雇用統計の結果を見極めたいとの思惑もあって上値も重い状況だ。
ただ、下値も堅かった。世界の株式相場が落ち着きを取り戻すなか、短期的な戻りを期待する投資家が増えている。個人や年金とみられる主体から打診買いが入り、前引け間際に上昇へ転じる場面もあった。
JPX日経インデックス400も4日ぶりに反落。東証株価指数(TOPIX)は4日続伸
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆1930億円、売買高は13億8857万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は全体の28%にあたる542。値上がりは1294、変わらずは106銘柄だった。
個別では、日経平均への影響が大きい値がさのKDDIやファストリが下落。薬品の武田やエーザイ、小野薬品工業、陸運のJR東日本も売りに押された。業績予想を引き下げた大阪チタの値下がりが目立った。くらコーポレーション、トリドールが急落、参天製薬、雪印メグミルクなども安い。
一方、台湾の鴻海精密工業による買収契約が大詰めを迎えていると伝わったシャープが大幅高。資源価格が持ち直すなか、商社の三菱商が上げた。イランへの再進出が伝わった千代建も上昇した。アルプス電気が高く、日立製作所も堅調。マネーパートナーズグループ、住江織物、ベクトルも値を飛ばした。
東証2部株価指数は3日続伸した。前引けの2部指数は、前日比18.38ポイント高の4270.92となった。個別銘柄では、アルチザがストップ高。エリア、Jトラスト、サイバーコムやアルチザが上げ、半面、システクアイ、ヨネックス、アートSHDとヨネックスが下げた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は7日続伸した。午前の終値は、前日に比べ7円59銭高い2397円88銭だった。足元で堅調な値動きを続けてきた東証1部上場の大型株がもたつき、個人投資家を中心に物色の矛先は、総体的に値動きの軽い中小型銘柄へと向かった。為替相場が円高方向に振れたが、新興株市場の上場銘柄は海外要因の影響を受けにくい内需株が多いことから、影響は限定的だった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で245億円、売買高は9705万株。個別銘柄ではアクサスHDがストップ高。東洋合成、ウェッジHD、ハーモニックやサン電子、クルーズが上昇した。半面、ホロン、スマートバリュー、ムサシ、アイサンテクやカルナバイオ、田中化研が下落した。
東証マザーズ指数は5日続伸した。前引けは前日比14.01ポイント高い918.90だった。個別銘柄ではNPC、弁護士コム、はてな、ミクシィやFFRI、インフォテリが上昇した。一方で、バリューゴルフ、サイジニア、ネットイヤー、ジグソーやインベスC、サイバダインは下落した。
きょう東証マザーズ市場に新規上場したヨシムラHDは買い気配で始まり、10時半過ぎに公募・売り出し価格(公開価格、880円)を50%上回る1320円で寄り付いた。初値成立後は売りに押され、前引けは公開価格を36%上回る1200円だった。