03月04日 相場展望(寄り付き前)
【オープニングコメント】
4日の東京株式市場は、もみ合いから、底堅い推移となりそう。
日経平均株価予想レンジ:1万6700円-1万7000円を想定する。
昨日3日には日経平均が今年初めて3日続伸し、5日線と25日線のミニ・ゴールデンクロスが視野に入るなど、地合いの良さから押し目買いに支えられる可能性もありそう。
短期的に上への勢いが強まっていることは間違いないだろう。
ただ、為替相場は、対ドルでの円高進行を嫌気し、輸出関連株を中心に利益確定売りが優勢になること考えられる。
また、現地4日には米2月雇用統計の発表を控えることから、模様眺め気分が広がることも想定される。
主要外国証券経由の注文動向は、売り970万株、買い2820万株で、差し引き1850万株の大幅買い越し。買い越しは2営業日連続。金額も買い越し。
売りセクターに、金属、化学、建設、自動車、ETF、食品など。
買いセクターに、自動車、通信、化学、薬品、小売、電機、情報通信、海運、サービスなど。
【注目の材料銘柄】
■OSG <6136>
発行済み株式数(自社株を除く)の2.10%にあたる200万株(金額で46億円)の自社株取得枠を5.36%にあたる500万株(金額で106億円)に変更する。買い付け期間は1月21日から12月31日まで
■RVH <6786>
16年3月期の連結経常利益を従来予想の18億円→23.5億円(前期は5.4億円)に30.6%上方修正し、増益率が3.3倍→4.3倍に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。
■UBIC <2158>
特許調査・分析システム「Lit i View PATENT EXPLORER」に一定期間の公開特許公報などの文献データを収録、機能を強化。文献の検索が可能となり、調査分析業務をさらに効率化する。
■NVC <3394>
米レッドシールとネットワークセキュリティ分析プラットフォーム製品の国内販売代理店契約を締結
【予定】
■4(金)
【国内】
1月毎月勤労統計調査(10:30)
《決算発表》
ティーライフ、鳥貴族、日東網、アイル、ナトコ、共和工業、エイケン工業、ハイレックス、タカショー、フジコーポ、ピープル、ファースト住
《新規上場》
ヨシムラFH
【海外】
豪1月小売売上高(9:30)
ブラジル1月鉱工業生産(21:00)
米2月雇用統計(22:30)
米1月貿易収支(22:30)
※記載された予定は、予告なく変更される可能性があります

【NY概況】
3日のNYダウ平均は3日続伸した。前日比44ドル58セント高の1万6943ドル90セントで終え、1月5日以来およそ2カ月ぶりの高値を付けた。資源関連株の一角に買いが入り投資家心理が改善した。ただ、新規の取引材料に乏しく相場全体は方向感に欠いた。
朝方は欧州株安、原油相場の下落を受け売りが先行した。しかし、ISMが発表した2月の非製造業景況感指数は市場が警戒したほど悪化しなかった。米景気への不安を背景とした売りは限られ、株価指数が下値を探ることはなかった。
4日には2月の米雇用統計の発表を控えるため、午後に入ると次第に様子見姿勢を強める投資家が増えた。米株式への買い戻しが入ると、ダウ平均は上げに転じた。
ナスダック総合株価指数も小幅ながら3日続伸。終値は同4.001ポイント高の4707.423ポイントだった。
セクター別では、自動車・自動車部品やメディアが上昇する一方で医薬品・バイオテクノロジーや食品・生活必需品小売が下落した。
原油先物相場が落ち着きを取り戻したことを好感し、エネルギーや資源関連株への買いが続いた。石炭掘削のコンソル・エナジーや石炭のピーボディ・エナジー、石油・天然ガス開発のチェサピーク・エナジーの上げが目立った。キャタピラーも高い。
アップルやインテルも買われた。
一方で、四半期決算が市場予想に届かなかったコストコ・ホールセールや食品スーパーのクローガーが安い。グーグルを傘下に抱えるアルファベットやマイクロソフト、フェイスブックも下げた。
明日の雇用統計では、非農業雇用者数が19万5000人増と前月から上昇、失業率は4.9%増と横ばいが予想されている。
NYダウ工業株30種(ドル)
16,943.90 +44.58
S&P500種
1,993.40
ナスダック
4,707.423 +4.001
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は3日続伸した。3月物は前日比145円高の1万6845円で終え、同日の大阪取引所の終値を145円下回った。大取で大きく上げた流れを引き継ぎ、シカゴの日経平均先物にも買いが先行した。米株式相場の上げも相場を支えたが、4日に2月の米雇用統計の発表を控えるとあって次第に慎重姿勢が強まり、上値は限られた。
この日の3月物高値は1万6990円、安値は1万6650円。
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
16845 ( -145 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
16855 ( -135 )
( )は大阪取引所終値比