02月29日 相場概況(大引け)

【大引け概況】
29日の日経平均株価は3日ぶりに反落した。終値は前週末比161円65銭安の1万6026円76銭だった。
寄り付きは、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、市場の安定に向け政策を協調して実施する方針が打ち出されたことで、安心感から買いが先行のスタートとなった。日経平均の上げ幅は一時250円を超える場面があった。
ドル高が進んだ。企業の輸出採算が改善するとの期待から輸出関連株を中心に買いが広がっていた。
ただし、後場中ごろまで円安・ドル高を受け買いが優勢だったが、円安が一服すると投資家が買い手控えムードを強めた。中国・上海などアジアの株式相場がおおむね下げ、投資家心理が悪化した。
円が買い進まれたことを嫌気して、輸出関連の主力銘柄を中心にマイナス圏に沈む銘柄が目立った。
JPX日経インデックス400は3日ぶり反落した。終値は前週末比128.17ポイント安の1万1755.65だった。東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反落し、終値は13.42ポイント安の1297.85と、節目の1300を割り込んだ。
東証1部の売買代金は概算で2兆5944億円、売買高は24億9281万株。東証1部の値下がり銘柄数は1294、値上がりは545、変わらずは102だった。
個別銘柄では、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業との買収交渉の期限を延長すると発表したシャープが売られ、2003年に熊谷組施工し、住友不動産が販売した横浜市西区のマンションで、鉄筋が切断されていたとされる件で、全5棟の建て替えを検討していると発表した熊谷組が急落。大成建設、清水建設などゼネコン株も売られた。
また、ファナックやファストリが下げ日経平均を押し下げた。トヨタやホンダ、三菱自といった自動車株のほか三菱UFJ、三井住友FGなどメガバンクが売りに押された。来期の業績に不透明感が強い日触媒が安い。
一方、前週末に大規模な自社株買いを実施すると発表した日産自が大幅に上昇した。ミニバンの開発・生産からの撤退方針が伝えられたマツダも値を保った。このほかにKDDIやNTTドコモ、NTT、パナソニック、ビックカメラ、クックパッド、パイオニアなどがしっかり。
東証2部株価指数は3日続伸した。大引けの2部指数は、前週末比17.49ポイント高の4216.15となった。
個別銘柄ではサイバーコム、フォーカスがストップ高。アートSHD、朝日インテク、象印が上昇し、東邦金属、セブン工、ヨネックスやSFJ、ぷらっとが下げた。

日経ジャスダック平均株価は3日続伸した。大引けは前週末比11円74銭高の2345円22銭だった。値動きの軽い新興企業向け市場の中小型株に向かった。ジャスダック平均はプラス圏での推移が続いた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で297億円と2015年11月4日(282億円)以来およそ4カ月ぶりの低水準だった。売買高は9598万株だった。
個別銘柄では太洋工業、平山、日本テレホンがストップ高。レイやクルーズ、アイサンテクが上昇した。一方で、ヤマウ、夢の街創造委員会、FVCやDガレージ、マクドナルドが下げた。
東証マザーズ指数は反発。大引けは前週末比12.18ポイント高の838.67だった。
個別銘柄ではネットイヤー、REMIX、サイジニア、アクトコールがストップ高。そーせいが大幅高、ミクシィやアンジェスも買われた。半面、FFRIがストップ安。ジグソーやインフォテリは売られた。直近に新規株式公開(IPO)したはてなも安い。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
16,026.76 |
-161.65 |
日経平均先物 |
15,930.00 |
-330.00 |
TOPIX |
1,297.85 |
-13.42 |
TOPIX先物 |
1,288.00 |
-27.50 |
東証2部指数 |
4,216.15 |
17.49 |
JASDAQ |
2,345.22 |
11.74 |
マザーズ |
838.67 |
12.18 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
2492810 |
2594496 |
東証2部 |
73260 |
18326 |