02月16日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
16日午前の日経平均株価は続伸し、前日比144円26銭高の1万6166円84銭で前場を終えた。
朝方は前日の大幅高の反動もあって利益確定売りが先行したが、下値も堅く売り一巡後に日経平均はプラス圏に浮上、前場後半は安定した戻り足で上げ幅を徐々に拡大する展開となった。
外国為替市場で円相場が1ドル=114円台後半まで円安・ドル高方向に振れ、輸出関連株などの採算改善を期待した買いが入った。金融株が反発基調になったことも追い風になった。
ドイツ銀行が12日に債券買い戻しを発表したことをきっかけに、世界金融システムへの不安感は落ち着きつつある。東京市場では日本銀行がきょうからマイナス金利政策を実施したため、朝方は警戒感を背景に金融株に軟調な値動きが散見された。
ただ、銀行間の資金過不足を調整する短期金融市場をはじめ債券市場への影響は限定的だったことから、金融株に徐々に買いが優勢になり日経平均の上げ幅も拡大した。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆2494億円、売買高は14億2744万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1381と、全体の約7割を占めた。値下がりは477、変わらずは79銘柄だった。
個別では大規模な自社株買いを発表したソフトバンクは一時、ストップ高まで上げた。東芝とTDK、重機大手の三菱重とIHIの上げが目立った。製薬大手との提携を発表したシスメックスも上昇した。リブセンスも急伸。さくらインターネット、gumiなども値を飛ばした。一方、中期経営計画を発表したキリンHDは下落。明治HDと味の素が下げた。東電と東ガスも下落した。ファナック軟調、キリンホールディングスも値を下げ、サイバネットシステム、エスクリなどが大きく売られた。
東証2部株価指数は続伸。2部指数は、前日比35.23ポイント高の4032.44となった。
個別銘柄ではアートSHD、日本エスコン、ラクトジャパン、ホクリヨウ、ラオックスが買われた。半面、ゼロ、滝上工、サイバーコム、P朝日インテクとベネ・ワンが下げた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は続伸した。前引けは前日比31円09銭高の2298円15銭だった。日経平均株価が上昇したことを好感、物色の矛先は新興企業銘柄にも広がった。市場では「前日までに追い証発生による持ち高処分の売りが一巡し、きょうは買いが優勢になった」との指摘も聞かれた。
ジャスダック市場の売買代金は概算で268億円、売買高は9206万株。個別銘柄ではネクストウェアがストップ高。雑貨屋BL、アエリア、エイシアンスター、アパマンショやアイサンテクが上昇した。一方、トミタ電機、YKT、リバーエレテク、エンジャパンが下げた。
東証マザーズ指数は大幅続伸した。前引けは前日比32.73ポイント高い739.58だった。個別銘柄ではレアジョブがストップ高。ジグソー、UMN、AppBank、そーせいやミクシィ、FFRIが上げた。半面、日本スキー、ウェルスマネ、GNI、フュトレックやオープンドアが売りに押された。