02月10日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
10日午前の日経平均株価は大幅続落し、前日比385円59銭安の1万5699円85銭で前場を終えた。1月21日に付けていた昨年来安値を下回り、取引時間中としては2014年10月31日以来、約1年3カ月ぶりに1万6000円台の大台を割り込んだ。
朝方は買いが先行した。前日の大幅安の反動もあって短期的な戻りを期待した買いが入った。ただ、上値は重く、プラス圏を維持したのは短期間にとどまった。
中国経済の減速懸念や原油市況安に対する警戒は、ここにきて世界経済全体に対する先行き不透明感へと発展、投資家心理が一段と冷え込み、リスク資産を売る動きが続いた。
外国為替市場で円相場が1ドル=114円台まで上昇したことも日本株相場の重荷となった。
主力株を中心に幅広い銘柄が売られ、相場を押し下げた。東証1部の88%の銘柄が値下がりした。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も大幅続落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆5769億円、売買高は17億4712万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1700、値上がりは192、変わらずは43だった。
業種別では33業種すべてが値下がり。下落率1位は情報・通信で、以下、その他金融、非鉄金属、電気・ガス、ガラス・土石、食料が並んだ。
日経平均マイナス寄与度は62.61円の押し下げでKDDIがトップ。以下、ソフトバンクが27.07円、ファストリが17.26円、アサヒが10.91円と並んだ。
プラス寄与度トップはファナックで、日経平均を6.86円押し上げ。次いでダイキンが6.16円、京セラが3.45円、資生堂が2.45円と続いた。
個別では、三菱UFJやみずほFGが下落。野村や大和も売られ、金融株の下げ幅がきつかった。ソフトバンク、KDDI、ファストリ、三菱マ、塩野義なども売られた。日本信号が大幅安。太平洋セメント、三菱マテリアルが急落したほか、バンダイナムコホールディングス、KLabなどの下げも際立つ。非鉄やガス、食料品株も安かった。
一方、トヨタやファナックが上昇。好決算だったSUMCOやダイキンは買われた。三井海洋開発が値を飛ばし、TKC、日本写真印刷も大幅高。
東証2部株価指数は続落した。前引けの2部指数は、前日比67.56ポイント安の4144.81となった。個別銘柄ではぷらっとがストップ安。 星和電機、本州化、コメ兵、ラオックスや朝日インテクが下げ、一方、イトーヨーギョーがストップ高。フライト、東急レクとゼニス羽田、相模ゴム、ヨネックスが上げた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は続落した。前引けは前日に比べ33円98銭安い2327円87銭となった。個人投資家を中心に先安観が強まり、新興株にも売り圧力が強まった。高く始まった主力銘柄のセリアやDガレージなども、程なくして前日終値を下回った。
ジャスダック市場の売買代金は概算で268億円、売買高は1億2461万株。
個別銘柄では、A&Tがストップ安。プロパティA、エンジャパンやセプテニHD、クルーズが下落した。半面、雑貨屋BLがストップ高。マクドナルド、RISE、日本アイエスケイ、アイサンテク、イリソ電子が上昇した。
東証マザーズ指数は続落した。前引けは前日比20.23ポイント安い731.46だった。個別銘柄ではアスカネット、MDV、DLE、リミクシィ、FFRI、サイバダインが下落した。一方で、メディネット、Hamee、インフォテリ、グリンペプは上昇した。