02月09日 相場概況(大引け)

【大引け概況】
9日の日経平均株価は大幅反落し、前日比918円86銭安の1万6085円44銭で終えた。下落率は2013年6月13日に記録した6.35%安以来、およそ2年8カ月ぶりの大きさだった。
前日の欧米株安を引き継いで朝方から売り優勢の流れとなり、取引時間中は急速に進行する円高と歩調を合わせるように次第安の展開に。原油市況が再び軟化していることが重荷となっている。
外国為替市場で円相場が1ドル=114円台の円高・ドル安水準に振れ、輸出採算の悪化や海外事業の円建て収益の目減りにつながると企業業績を懸念した売りが広がった。長期金利が一時マイナス水準まで低下し、貸し出しの利ざや悪化につながる銀行株の下げ足を速めた。
欧州市場で銀行株が急落し、信用リスクに敏感になった海外勢の買い手控えムードを高めた。ドイツ銀行について資本拡充に関連した債券の利払いの支払い余力を懸念する指摘があり、同行は否定したものの市場参加者の懸念は強まった。
JPX日経インデックス400は反落。終値は前日比686.58ポイント安の1万1771.53だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、76.08ポイント安の1304.33で終えた。両指数ともに昨年来安値を下回る場面があった。
東証1部の売買代金は概算で3兆556億円。売買高は31億7335万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1904と、QUICK端末でデータを遡れる1997年2月以降で最多となり、全体の約98%を占めた。値上がりは27、変わらずは6銘柄だった。
個別では、三菱UFJをはじめ三大金融グループがそろって昨年来安値を更新。今期予想を発表したヤマハ発と資生堂が下げた。トヨタ自動車急落、ファーストリテイリングが大幅安、パナソニックや村田製の下げも大きかった。一方、東急建と関電工は上昇。OLCとクックパッドの上げも目立った。大林道路、日本製鋼所、西日本鉄道も上昇した。
東証2部株価指数は反落した。大引けの2部指数は、前日比160.73ポイント安の4212.37となった。
個別銘柄では阿波製紙、ヤマダコーポ、ソマール、キーウェア、ラオックスと朝日インテクが下げ、ぷらっとがストップ高。アルチザ、サンテック、ブルボン、カーチスHDが上げた。

日経ジャスダック平均株価は大幅反落した。大引けは前日比79円86銭安の2361円85銭だった。1月21日以来およそ3週間ぶりの安値を付けた。
下落率は中国株安の懸念が広がった昨年8月24日(7.15%)以来およそ半年ぶりの大きさだった。新興企業向け市場でも主力株を中心に運用リスクを回避する売りが広がった。
大幅安となったことで一部の個人投資家に追い証が発生したとみられ、持ち高を処分する売りも出たようだ。一方、主力株を手掛けにくいことから、好材料の出た一部の銘柄には買いが集中した。
ジャスダック市場の売買代金は概算で468億円、売買高は1億9575万株。
個別銘柄ではPAXXS、アールエスシー、朝日ラバーストップ安。クルーズやFVC、Dガレージが下げた、一方で雑貨屋BL、GMO-APがストップ高。アイセイ薬局、USシステムが上昇した。
東証マザーズ指数は大幅反落。大引けは前日比55.50ポイント安の751.69だった。下落率は昨年8月24日(12.48%)以来の大きさだった。
そーせいやミクシィ、サイバダインといった時価総額の大きい主力銘柄が大幅安となり、指数全体を押し下げた。MDV、ソーシャルワイヤ、フュートレック、アイビーシーが売られた。
半面、好業績期待の根強いインベスCが上昇した。MRTも高い。午後に空中結像技術に関連した特許を取得したと発表したアスカネットも一時ストップ高。AMBIT、ジェネパ、ラクスなど買われた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
16,085.44 |
-918.86 |
日経平均先物 |
16,060.00 |
-940.00 |
TOPIX |
1,304.33 |
-76.08 |
TOPIX先物 |
1,302.50 |
-75.00 |
東証2部指数 |
4,212.37 |
-160.73 |
JASDAQ |
2,361.85 |
-79.86 |
マザーズ |
751.69 |
-55.50 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
3173350 |
3055614 |
東証2部 |
86930 |
18753 |