02月09日 相場概況(前引け)

【前引け概況】
9日午前の日経平均株価は大幅反落し、前日比836円09銭安の1万6168円21銭で前場を終えた。
世界的なリスク回避の流れが直撃、下値模索の動きが一段と強まった。海外株安に加えて原油安、為替の円高が大きく嫌気されている。
円相場は一時1ドル=114円台まで上昇し、約1年3カ月ぶりの高値をつけた。企業の輸出採算が悪化するとの見方が強まり、トヨタなど輸出株を中心に利益確定売りを促した。
8日の欧州株式市場でドイツ銀行株が急落した。中核的自己資本を拡充するために発行した債券の利払いが滞りかねないとの懸念が浮上。信用収縮の連想が働き、東京市場でも金融株がつれ安した。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も大幅反落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆3260億円、売買高は14億3528万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1878と、全体の97%を占めた。値上がりは38、変わらずは16だった。
個別ではトヨタ自動車が急落、三菱UFJや三井住友FG、みずほFGの三大金融グループがそろって昨年来安値を更新。日経平均への影響が大きい値がさのソフトバンクやファナックが下げた。野村の値下がりも目立った。村田製作所、任天堂も大きく値を下げた。
一方、クックパッドが大幅高。入園料の値上げを発表したOLCが上げた。関電工、東急建設などが大きく買われ、日本製鋼所も高い。
東証2部株価指数は反落。前引けの2部指数は、前日比126.78ポイント安の4246.32となった。個別銘柄では阿波製紙、トレックスセミ、ラオックスやアートSHDが下げ、一方、ぷらっとがストップ高。サンテック、築地魚、京福電鉄、Br.HDが買われた。

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は反落した。前引けは前日比60円83銭安の2380円88銭だった。新興企業向け市場にも主力株を中心に運用リスクを回避する売りが先行した。
相場の下落で追い証(追加担保の差し入れ義務)が一部の個人投資家に発生したとみられ、持ち高を処分する売りが出ているとの指摘が聞かれた。
半面、好業績の中小型株の一角には資金が流入した。
ジャスダック市場の売買代金は概算で270億円、売買高は1億2501万株。
個別銘柄ではアールエスシーがストップ安。朝日ラバー、クルーズやFVC、ジェイテックが売られた。一方でレカムや雑貨屋BL、タツモ、トミタ電機、エスケーエレク、USシステムが買われた。
東証マザーズ指数は反落。前引けは前日比48.32ポイント安い758.87だった。そーせいやミクシィなど時価総額の大きな銘柄が大幅安となり、指数を押し下げた。MDV、日本アクア、フュートレック、インフォテリも安い。一方でインベスCやMRTが上げた。