【大引け概況】
4日の日経平均株価は3日続落し、前日比146円26銭安の1万7044円99銭で終えた。
3日の米国市場では、原油相場の反発を受けてNYダウが183ドル高となったものの、為替相場は一時1ドル=117円台まで円高に振れた。
その後、時間外取引で原油先物価格がしっかりとした値動きとなり、為替相場も1ドル=118円水準で下げ渋る形となったことから、日経平均は一時プラスに転じたが、上値は重く結局3ケタの下げで本日の取引を終えた。
企業収益の下押し圧力の高まりを警戒した売りが出た。「円安基調が定着しないため業績の先行き懸念が拭えず、投資家は様子見姿勢を強めている」
衆議院予算委員会に出席した黒田東彦日銀総裁の金融緩和を巡る発言を手掛かりに、日経平均は前日比で上昇に転じる場面もあったが、勢いは続かなかった。
JPX日経インデックス400は3日続落。終値は前日比156.65ポイント安の1万2532.60だった。
東証株価指数(TOPIX)も3日続落し、17.46ポイント安の1388.81で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆8587億円。売買高は31億2841万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は全体の8割にあたる1541、値上がりは322、変わらずは72だった。
個別では、前日に2016年3月期の連結営業利益見通しを下方修正した日立やパナソニックが大幅に下落。トヨタ、ファーストリテ、富士重、NTTドコモ、ソニーも売られた。塩野義やアステラスといった医薬品株も下げた。また、サイバネット、ダイヘン、KLabなどが下落した。
一方、原油先物相場の上昇を背景に、国際石開帝石や石油資源といった石油関連株は買われた。新日鉄住金など鉄鋼株の上昇も目立った。三菱UFJも上げた。また、台湾の鴻海精密工業の傘下で再建方針と伝わったシャープが後場急伸し、大陽日酸、ミツバなどとも上昇した。
東証2部株価指数も3日続落だった。大引けの2部指数は、前日比66.19ポイント安の4428.10となった。
個別銘柄では、ラオックスと象印、ウインテスト、SFJ、アートSHD、フマキラーが売られた。一方、システクアイ、ぷらっとがストップ高。サイバーコムとヨネックスが上げた。

日経ジャスダック平均株価は3日続落した。終値は前日比24円15銭安い2457円57銭だった。新興企業銘柄にも買い見送りムードが高まった。将来的に需要拡大が期待できる投資テーマで注目された銘柄も軟調だった。
自動運転車に関連した銘柄として着目されたアイサンテクやドーンは取引終盤に一段と下落。個人投資家などの換金売りが広がった。
ジャスダック市場の売買代金は概算で543億円、売買高は1億6522万株だった。
Dガレージやラック、セプテニHD、クストジェン、T&CHD、FVCが売られた。半面、高橋ウォール、ジェイテック、雑貨屋BLがストップ高。ファンドクリG、アドアーズ、アールエスシー、オーケー食品、マクドナルドやJ・TEC、夢真HDは上昇した。
東証マザーズ指数は続落した。終値は前日比30.58ポイント安い817.90だった。個別銘柄ではアンジェスがストップ安。リアルワールド、カイオム、ジーンテクノ、そーせいやサイバダインが下落した。一方、フュートレックがストップ高。AMBIT、ファーマF、アドウェイズや弁護士COM、アップバンクが上昇した。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
17,044.99 |
-146.26 |
日経平均先物 |
17,070.00 |
-90.00 |
TOPIX |
1,388.81 |
-17.46 |
TOPIX先物 |
1,391.50 |
-11.00 |
東証2部指数 |
4,428.10 |
-66.19 |
JASDAQ |
2,457.57 |
-24.15 |
マザーズ |
817.9 |
-30.58 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
3128410 |
2858703 |
東証2部 |
85630 |
21269 |