【オープニングコメント】
2日の東京株式市場は反落後、もみ合い展開か。
寄り付きは、シカゴ日経225先物清算値(1万7740円)にさや寄せする格好から、利益確定の流れが先行しそうだ。
日経平均株価予想レンジは1万7600円-1万8000円を想定する。
日経平均株価は、12月1日の直近高値2万12円40銭から1月21日の安値1万6017円26銭まで3995円14銭下落。1日には、下げ幅の半値戻しとなる1万8014円まであと100円強の水準まで回復しているが、買い手掛かりに欠け、戻り待ちの売りも警戒されることから、上値が重い展開となりそう。
一方、日経平均株価の25日線が1日時点で1万7642円で推移し、下値として意識されそうだ。
主要外国証券経由の注文動向は、売り850万株、買い1810万株で、差し引き960万株の買い越し。買い越しは2営業日連続。金額も買い越し。
売りセクターに、不動産、ゴム、電機、銀行、証券、紙パ、サービス、機械、自動車、輸送用機器、空運、商社、陸運など。
買いセクターに、化学、精密、機械、電機、情報通信、銀行、その他金融、ゴム、建設、海運、薬品など。
【個別材料】
■フュートレック<2468>
16年3月期の連結業績予想を上方修正、損益が一転して黒字に転換へ
■カイオム<4583>
開発中の「Trop-2」抗体に関する特許で、ニュージーランドにおける特許付与の決定通知を受領
【信用取引規制関係】
◆東証、フィスコ株の日々公表銘柄指定を解除 1日付。
◆東証、制限値幅を拡大 サイバーコム株を上限のみ600円に拡大。2日に実施。
◆東証、インフォテリ株の信用取引に関する臨時措置
委託保証金率を2日売買分から50%以上(うち現金20%以上)とする。
日証金も同日以降、貸借取引自己取引分および非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分にかかる貸借担保金率を現行30%から50%(同20%)とする。
◆東証、レオパレス株、INV投資証券、メタウォータ株、福山コンサル株を貸借銘柄に選定
2日売買分から。日証金も同日約定分から貸借銘柄に追加。
◆日証金、日新製鋼株の貸借取引で申込停止措置
制度信用取引の新規売りおよび買いの現引きに伴う申し込みで。弁済繰り延べ期限が来た買いの現引きは除く。1日午後約定分から。
▽上場廃止=〔ジャスダック〕雑貨屋BLは25日
▽空売り比率=37.6%(東証、1日)
【1日の相場表変更】
▽整理銘柄に指定=〔福証・監理〕大栄
▼自社株取得枠設定(株数、金額は上限)
新日鉄住金 4000万株、1000億円
愛知時計電機 10万株、4000万円
EPSホールディングス 145万株、20億円
東京エネシス 135万株、13億2840万円
日本興業 10万株、1610万円
日立造船 160万株、9億8240万円
▼立合外分売
ヤギ 9~12日に15万5100株
【予定】
■国内(2日)
1月マネタリーベース(8:50)
10年国債入札
《決算発表》
三菱商、ヤフー、三菱電、野村HD、小野薬、任天堂、エーザイ、NTTデータ、参天薬、京王、カルビー、カシオ、三井化学、神戸鋼、IHI、NTT都市、東ソー、ブラザー、横河電、ガンホー、出光興産、東海理化、ニチレイ、宇部興、ITHD、GSユアサ、足利HD、レンゴー、メイテック、OKI、クラリオンなど
■海外(2日)
豪州準備銀行理事会(政策金利発表、12:30)
インド準備銀行金融政策決定会合(政策金利発表、14:30)
ユーロ圏12月失業率(19:00)
ブラジル12月鉱工業生産(20:00)
米1月新車販売台数
《決算発表》
ダウ・ケミカル、ファイザー、エクソンモービル、ADM、UPS、ヤフーインク、ギリアド・サイエンシズ
※記載された予定は、予告なく変更される可能性があります。

【NY概況】
1日のNYダウ平均は3営業日ぶりに小反落した。終値は前週末比17ドル12セント安の1万6449ドル18セントだった。
中国の1月製造業購買担当者景況指数(PMI)が12年8月以来の低水準となったほか、原油相場の大幅下落を受けて売りが先行、下げ幅を166ドルまで広げた。
フィッシャーFRB副議長が世界経済の見通しに対する懸念や、原油安によるインフレ率の回復遅延に言及したことで、追加利上げ観測が後退し、引けにかけて下げ幅を縮小した。
1日のNY原油先物相場は1バレル31ドル台半ばまで下落した。業績への警戒からシェブロン、エクソンモービルなど石油大手のほかエネルギー関連株が幅広く売られて相場の重荷となった。
取引終了にかけてダウ平均は上げに転じる場面もあった。米サプライマネジメント協会(ISM)が公表した1月の米製造業景況感指数は48.2に上昇し、ほぼ市場予想に沿った結果だった。内訳では主要項目である新規受注に関する判断が大きく改善。景況感悪化への過度の懸念が和らぎ、米株式の買いを誘った。
セクター別では、食品・生活必需品小売や消費者・サービスが上昇する一方でエネルギーや銀行が下落した。
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、前週末比6.414ポイント高の4620.367で終えた。バイオ製薬株などへの買いが優勢で、指数を押し上げた。
NYダウ工業株30種(ドル)
16,449.18 -17.12
S&P500種
1,939.38
ナスダック
4,620.367 +6.414
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は横ばいを挟んで5営業日ぶりに反落した。3月物は前週末比110円安の1万7740円で取引を終えた。1日の大阪取引所の終値を130円下回った。
中国の景気指標の低迷や原油安を受けて米株とともに売られた。朝方の取引では3月物は一時1万7585円まで下げた。取引終了にかけては米株が下げ渋り、日経平均先物も下げ幅を縮めた。3月物の高値は1万7900円だった。
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
17740 ( -130 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
17770 ( -100 )
( )は大阪取引所終値比