【大引け概況】
名実ともに2月相場入りとなった1日の日経平均株価は続伸し、前週末比346円93銭高の1万7865円23銭で終えた。
日銀が前週末に決めたマイナス金利政策を背景に、円安基調になったことや株式などのリスク資産に運用資金が向かうとの期待が広がった。中国経済への不安後退も追い風になった。
午前発表の中国の1月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は好意的に受け止められた。中国政府が発表したPMIが前の月から低下したものの、中国メディアの財新が発表したPMIは2カ月ぶりに改善。中国の景況感に大幅な悪化がみられず、中国の成長減速懸念が後退した。
外国為替市場で円相場が121円台の円安・ドル高基調が続いたことも好感された。海外に事業を展開する企業の採算改善や円建て利益の拡大といった期待につながった。ただ市場には「マイナス金利政策は円安につながるが、設備投資などを直接的に促す効果まではなく、株高効果は輸出企業ぐらいに限られる」と株式相場のプラス効果を慎重にみる指摘があった。
メガバンクや地銀などの銀行セクターは、前週末に続き全般相場に逆行して下値模索の展開が続いている。
JPX日経インデックス400は続伸。終値は前週末比302.06ポイント高の1万3219.49だった。東証株価指数(TOPIX)は続伸し、30.60ポイント高の1462.67で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆8519億円。売買高は35億248万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1617と、全体の8割超を占めた。値下がりは286、変わらずは31銘柄だった。
個別では、不動産大手の三井不と住友不が上げた。前週末決算を発表したソニーと村田製も上昇し、エプソンと資生堂の上げも目立った。NTTドコモも大きく買われた。トヨタ自動車、マツダなど自動車株も高い。
一方でメガバンクの三井住友FGの下げがきつく、三菱UFJと生保大手の第一生命はともに昨年来安値を更新した。千葉銀行など地銀が売られた。トクヤマとNSSOL、トプコン、スターティア、黒田電気の下げも大きかった。
東証2部株価指数は4日続伸だった。大引けの2部指数は、前週末比87.76ポイント高の4569.92となった。個別銘柄ではアイレップ、サイバーコム、イトーヨーギョー、一蔵、アイオーデータがストップ高。ラオックスと朝日インテクが買われた。半面、SFJ、PALTEK、戸上電、アルチザと理経が下げた。

日経ジャスダック平均株価は4日続伸した。大引けは前週末比35円70銭高の2516円25銭だった。投資家心理が改善し、新興企業株にも買いが向かった。午後に東証1部の主力銘柄が上げ幅を広げると、ジャスダック平均も一段高となった。
好業績となった中小型株が買われたほか、日銀のマイナス金利導入の恩恵を受けやすいとして不動産関連に連想買いが広がった。新興企業株の相対的な出遅れ感も意識されたようだ。
ジャスダック市場の売買代金は概算で645億円、売買高は1億8268万株。個別銘柄ではファンドクリG、プロパティA、イマジニア、日ダイナミクがストップ高。プロパストやサン電子、FVC、フィスコ、ソフィアHDが買われた。一方でTホライゾンや構造計画、日本アイエスケイ、レーサム、アパマンショが売られた。
東証マザーズ指数は大幅に4日続伸。後場に上げ幅を広げ、大引けは前週末比33.13ポイント高の864.47となった。時価総額の大きいそーせいやインベスCが大幅高となり、指数全体を押し上げた。ビーロット、アンジェス、AppBankがストップ高。インフォテリやミクシィも高い。半面、ITM、サイバーS、ラクーンやアークン、ムゲンEは下げた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均 |
17,865.23 |
346.93 |
日経平均先物 |
17,870.00 |
230.00 |
TOPIX |
1,462.67 |
30.60 |
TOPIX先物 |
1,460.00 |
21.00 |
東証2部指数 |
4,569.92 |
87.76 |
JASDAQ |
2,516.25 |
35.70 |
マザーズ |
864.47 |
33.13 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
3502480 |
3851969 |
東証2部 |
172180 |
42173 |