
【前引け概況】
1日午前の日経平均株価は続伸し、前週末比315円23銭高の1万7833円53銭で前場を終えた。
朝方から買い優勢の展開が続いている。前週末の日銀の金融政策決定会合ではマイナス金利の導入を決定、これによるリスク資産への資金流入期待が主力株を中心に買い戻しを促している。前週末の欧米株式が軒並み上昇したことや、外国為替市場で1ドル=121円台に円安が進行していることも輸出株を軸に追い風となった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
中国の景況感を確認するうえで注目された中国の1月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表されると、伸び悩む場面があった。
中国政府が発表したPMIは前の月から低下したことが不安視された。一方、その後に中国メディアの財新が発表したPMIは景気判断の境目となる50に届かなかったものの、2カ月ぶりに改善した。中国景気指標に大幅な下ぶれがなく、東京株式市場には徐々に買い安心感が広がった。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆9416億円、売買高は18億3218万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1601と、全体の8割超を占めた。値下がりは287、変わらずは45銘柄だった。
個別では買収観測が出た日新製鋼は大幅高。決算を発表したソニーと村田製が上がり、自社株買いを決めたNTTドコモも上昇した。三井不と菱地所の不動産株も上げた。一方、減益決算を発表したみずほFGは下げた。日銀のマイナス金利導入に伴う悪影響が懸念され、三菱UFJと三井住友FGも大幅安。特損計上を発表したトクヤマも下げた。第一生命保険も大幅安。
東証2部株価指数は4日続伸。個別銘柄では一蔵がストップ高。 弘電社、アイレップ、日インター、アルチザや象印が上げ、SFJと理経、戸上電、ぷらっとが下げた。
前引けの2部指数は、前週末比74.64ポイント高の4556.80となった。
■日経平均株価 17,833.53(+315.23)
■日経平均先物 17,870(+230)
■東証1部出来高 18.32億株
■東証1部売買代金 1.94兆円
■TOPIX 1,462.11(+30.04)
■騰落上昇 1,601/下落287
■日経JQ 2,515.19(+34.64)
■マザーズ指数 859.93(+28.59)
■東証全体値上がり率ランキング
1.アンジェスM(東マ:4563)292(+80)
2.ソフィアHD(JQ:6942)190(+50)
3.ファンドクリG(JQ:3266)222(+50)
4.明豊エン(JQ:8927)126(+25)
5.ビーロット(東マ:3452)1565(+300)
6.プロパティA(JQ:3464)2162(+400)
7.プロパスト(JQ:3236)390(+72)
8.リニカル(東マ:2183)2065(+378)
9.エプソン(東1:6724)1954(+336)
10.弘電社(東2:1948)272(+45)
■東証全体値下がり率ランキング
1.トクヤマ(東1:4043)181(-55)
2.トプコン(東1:7732)1319(-362)
3.理経(東2:8226)268(-54)
4.オルトプラス(東マ:3672)429(-84)
5.田淵電(東2:6624)574(-100)
6.SFJ(東2:9206)4530(-770)
7.Sシャワー(JQ:4838)433(-73)
8.NSSOL(東1:2327)2320(-384)
9.スターティア(東マ:3393)709(-117)
10.エフシーシー(東1:7296)2282(-356)

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は4日続伸した。前引けは前週末比34円64銭高の2515円19銭。午前の高値で取引を終えた。新興企業向け市場にも買いが向かった。午前の取引終了にかけて買いの勢いが強まり、ジャスダック平均は上げ幅を拡大した。
好業績となった中小型株が物色された。日銀のマイナス金利導入の恩恵を受けやすいとして不動産関連の上昇も目立った。
ジャスダック市場の売買代金は概算で377億円、売買高は1億330万株。
個別では、ファンドクリG、プロパティA、日ダイナミク、ソフィアHDがストップ高。サン電子、FVC、イマジニア、明豊エンターが買われた。一方でTホライゾンやアパマンショ、ネクスジェン、Sシャワーが売られた。
東証マザーズ指数も大幅に4日続伸。前引けは前週末比28.59ポイント高い859.93だった。個別銘柄ではビーロット、アンジェスがストップ高。AppBank、メディビ、エナリス、そーせいやインフォテリ、インベスCが上昇した。半面、ジグソーやラクーン、アークン、ITM、サイバーS、ビリングシスが下落した。