【オープニングコメント】
2月1日の東京株式市場は続伸後、上値を試す場面もありそう。29日のシカゴ日経平均先物の円建て清算値にサヤ寄せする動きが先行する動きとなろう。
日経平均株価予想レンジは、1万7400円-1万8000円を想定する。
先週29日に日銀がマイナス金利の導入を発表した。これを受けて欧米株は大きく上昇。主要市場で日銀の追加緩和策が好感されたことを確認し、堅調な値動きだろう。
また、前週末の外国為替市場で円相場は1ドル=121円台まで下落し、年初から高まっていた円高進行への懸念が後退した。円安効果が見込める輸出関連企業への買いが相場を押し上げそうだ。
ただ、日本時間の午前10時に、中国で1月製造業PMIが発表されることから、様子見気分が広がることも想定される。
一方、本格化する2015年10~12月期決算発表を受けて神経質な動きも予想される。今週は三菱商事や日立製作所、トヨタ自動車など注目企業の決算が集中する。原油安や中国の景気減速を受けた下方修正が相次いでおり、発表後の失望売りが上値を抑える可能性がある。
チャートでは、1月相場では長期のフシである24カ月線上を終値で維持することに成功した。日足ベースでは、200日線(1万9315円、29現在)からのマイナスかい離率は9.3%とリバウンド余地はまだ大きい。 一方、25日線(1万7683円、同)は下落基調が続いている。
さほど大きな押し目なく、75日線(1万8665円、同)や200日線を目指す展開などが想定される。
主要外国証券経由の注文動向は、売り1500万株、買い1860万株で、差し引き360万株の買い越し。買い越しは3営業日ぶり。金額も買い越し。
売りセクターに、商社、銀行、機械、保険、小売など。
買いセクターに、化学、サービス、情報通信、不動産、機械、電気機器、銀行、建設など。
【個別材料】
■東祥[8920]
16年3月期の連結業績予想を上方修正、期末配当予想を10円から11円に引き上げ
■NTTドコモ [9437]
4-12月期営業利益が前年同期比16.8%増の6855億500万円になったと発表。モバ
イル通信サービス収入や「ドコモ光」の契約数の増加が寄与した。通期営業利益
予想(7100億円)は据え置いた。同時に、自己株式の取得枠を設定した。上限は
2億2000万株(発行済み株式総数の5.67%)、5000億円。取得期間は2月1日から
12月31日まで。29日終値は2527円(△65.5)。
■資生堂 [4911]
前15年12月期着地見通しを上方修正。ブランドのイノベーション効果があったことに加え、インバウンド需要を獲得した日本事業が好調に推移したことを受け、営業利益予想を従来の300億円から375億円に引き上げた。アナリスト予想の平均であるQUICKコンセンサスは314億3000万円(10社平均)。29日終値は2240円(△27)。
■牧野フライス [6135]
4-12月期営業利益が前年同期比59.2%増の89億6100万円になったと発表。北米で自動車、航空機向けの案件が10-12月期にまとまり、受注が大きく伸長したことなどが寄与したという。通期営業利益予想(130億円)は据え置いた。同時に、120万株(発行済み株式総数の1.1%)、10億円を上限に自己株式を取得すると発表した。取得期間は2月1日から3月24日まで。29日終値は780円(△23)。
【予定】
【国内】
1月新車販売、同軽自動車販売
決算発表=三菱UFJ<8306>、新日鉄住金<5401>、塩野義薬<4507>、リコー<7752>など
【海外】
中国1月製造業PMI(購買担当者景気指数)
中国1月財新・製造業PMI
米15年12月個人所得・個人支出
米15年12月建設支出、1月ISM製造業景況指数
米大統領選挙アイオワ州党員集会
決算発表=アルファベット
※記載された予定は、予告なく変更される可能性があります。