
【前引け概況】
28日午前の日経平均株価は小幅に続伸した。前日比32円38銭高の1万7196円30銭で前場を終えた。
朝方安かったがその後は切り返し、前引けはプラス圏で着地した。
外国為替市場で円相場が対ドルで円安方向に進行、輸出関連に見直し買いが入った。前日に発表された米金融政策の現状維持は想定内と受け止められ、影響は限られた。
ただ、日銀の金融政策決定会合の結果をあすに控え、様子見ムードから上値も重い。1万7200円台では戻り売りに押される展開となっている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も小幅に続伸した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆246億円だった。売買高は9億4758万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1054と、全体の55%を占めた。値下がりは726、変わらずは149銘柄だった。
決算を発表した米アップルや米ボーイングは今後の業績見通しの伸び悩みが嫌気されて株価が大幅に下落、東京株式市場でも村田製やTDK、三菱重や川重など関連銘柄に売りが波及して相場の重荷となり上値は限られた。
個別では、輸出関連のトヨタや富士重が上昇した。16年12月期の連結業績の見通しを増収増益と発表したキヤノンが上げた。15年4~12月期の純利益が89%増となった日立化、高水準の受注を公表したアドテストが大幅高だった。サイバネットシステムがストップ高、ベリサーブも一時値幅制限いっぱいに買われた。
一方、ファストリやソフトバンクは下落した。村田製作所、ソニーや太陽誘電も下げた。16年3月期の純利益の見通しを引き下げたアルプスは大幅安だった。大京、ユアテックも安い。
東証2部株価指数も続伸した。個別銘柄ではPALTEKがストップ高。理経や象印、大盛工、日アビオ、サイオスが上げた。一方、大阪工機、東自機、阿波製紙やラオックスが下げた。
■日経平均株価 17,196.30(+32.38)
■日経平均先物 17,170(±0)
■東証1部出来高 9.47億株
■東証1部売買代金 1.02兆円
■TOPIX 1,404.27(+3.57)
■騰落上昇 1,054/下落726
■日経JQ 2,474.14(+10.00)
■マザーズ指数 832.93(+22.33)
■東証全体値上がり率ランキング
1.理経(東2:8226)253(+50)
2.構造計(JQ:4748)1572(+300)
3.ベリサーブ(東1:3724)2141(+379)
4.オルトプラス(東マ:3672)458(+79)
5.インフォテリ(東マ:3853)1485(+256)
6.enish(東1:3667)615(+100)
7.サイバネット(東1:4312)1035(+150)
8.インテリW(JQ:4847)481(+68)
9.スターティア(東マ:3393)910(+123)
10.日立化(東1:4217)2031(+272)
■東証全体値下がり率ランキング
1.航空電(東1:6807)1196(-226)
2.OBC(東1:4733)4905(-895)
3.アルプス(東1:6770)2263(-411)
4.大阪工機(JQ:3173)766(-89)
5.ユアテック(東1:1934)931(-100)
6.アルパイン(東1:6816)1361(-139)
7.日立国(東1:6756)1374(-138)
8.東自機(東2:6360)186(-17)
9.阿波波製紙(東2:3896)821(-71)
10.太陽誘電(東1:6976)1328(-106)

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は小幅続伸した。前引けは前日比10円00銭高の2474円14銭だった。新興企業向け市場でも主力銘柄を中心に買いが優勢となった。ジャスダック平均も上昇に転じ、午前の取引終了にかけて上げ幅を広げた。
朝方は売りが優勢だった。前日の米株安を受けて、運用リスクを回避する売りが出た。
ジャスダック市場の売買代金は概算で314億円、売買高は8568万株。
個別銘柄ではネクストジェン、構造計画がストップ高。インテリW、ユビテック、シンクレイヤ、Tホライゾンやサン電子、DACが上昇した、一方でFVCやレイ、ドーン、コーセーRE、ビーマップが下げた。
東証マザーズ指数は続伸。前引けは前日比22.33ポイント高い832.93だった。個別銘柄では、そーせいやインフォテリ、サイバダイン、ファーストロジ、ダブルスタンダードが買われた。半面、FFRIやITメディア、リアルワルド、みんなのWED、リボミック、が売られた。