
【前引け概況】
26日午前の日経平均株価は3営業日ぶりに反落し、前日比310円94銭安の1万6799円97銭で前場を終えた。サウジアラビアが石油・ガス生産能力への投資継続を表明したことを背景に原油相場が売られ、投資家心理を悪化させている。
主要銘柄が軒並み下げ、取引開始後には日経平均の下げ幅が420円超まで拡大する場面があった。
外国為替市場で円相場が1ドル=118円近くまで円高・ドル安方向に振れたことも、輸出関連株の採算悪化懸念につながり重荷になった。
週後半に当面の方針を決定する会合を開く日米の金融政策を見極めたい思惑もあり、買い向かう動きも限定的、先物主導の売りに下値を模索する展開となっている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反落した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で9320億円、売買高は10億5427万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1557と、全体の約8割を占めた。値上がりは311、変わらずは67銘柄だった。
個別では、原油安を嫌気した売りで資源開発大手の国際石開帝石は下落。
電子部品を手がけるTDKとミツミ、ホシデンが下げ、前日に2015年4~12月期決算を発表した小林製薬も下落した。ソフトバンクとファストリといった主力株は大幅安だった。ダイキン工業、ソニー、タカラレーベン、TDKも売られた。
一方、増益観測が出た住友大阪は上昇。新しいがん治療薬の営業強化が伝わった小野薬が上げた。スタートトゥと日立ハイテクも上昇した。サイバネットシステムがストップ高、さくらインターネットも大きく切り返した。GMOインターネットも買われている。
東証2部株価指数は3営業日ぶりに反落。2部指数は、前日比5.39ポイント安の4352.07となった。 個別銘柄ではサンセイ、プラズマ、ラオックスやアートSHDが売られた。一方、SFJと、サイバーコム、ニフティ、朝日インテクが上げた。
■日経平均株価16,799.97(-310.94)
■日経平均先物16,760(-420)
■東証1部出来高 10.54億株
■東証1部売買代金 0.93兆円
■TOPIX 1,369.97(-22.66)
■騰落上昇311/下落1,557
■日経JQ2,455.79(-2.44)
■マザーズ指数794.24(-1.26)
■東証全体値上がり率ランキング
1.テクノHR(JQ:6629)437(+80)
2.インフォテリ(東マ:3853)1217(+216)
3.ザイン(JQ:6769)1350(+238)
4.アークン(東マ:3927)3785(+580)
5.スターティア(東マ:3393)714(+100)
6.シンワアート(JQ:2437)406(+56)
7.サイバネット(東1:4312)735(+100)
8.さくら(東マ:3778)1459(+195)
9.サン電子(JQ:6736)802(+96)
10.SFJ(東2:9206)5750(+650)
■東証全体値下がり率ランキング
1.大盛工(東2:1844)20(-2)
2.野村原油(東1:1699)291(-28)
3.WTI原油ET(東1:1671)1856(-167)
4.タカラレーベン(東1:8897)540(-45)
5.NZAMEEx-F(東証:1596)1103(-90)
6.プロパティA(JQ:3464)1426(-114)
7.mbs(福Q:1401)1511(-119)
8.FVC(JQ:8462)2192(-170)
9.メドピア(東マ:6095)423(-32)
10.省電舎(東マ:1711)530(-40)

【新興株前引け】
日経ジャスダック平均株価は小幅反落した。前引けは前日比2円44銭安の2455円79銭だった。新興企業向け市場でも主力銘柄を中心に運用リスクを回避する売りが優勢となった。
一方で好材料の出た中小型株には買いが入り、相場の支えとなった。午前の中ごろからは東証1部の主力銘柄がやや下げ渋ったこともあり、ジャスダック平均は下げ幅を縮小した。
自動運転技術や金融とIT(情報技術)技術を融合させた「フィンテック」の関連銘柄の一角が引き続き物色された。
ジャスダック市場の売買代金は概算で391億円、売買高は1億116万株。個別銘柄ではプロパティA、FVCやレイ、アイサンテクが売られた。一方でテクノホライゾンがストップ高。ザイン、シンワアートが買われた。
東証マザーズ指数は小幅反落。前引けは前日比1.26ポイント安い794.24だった。東証による信用取引規制が解除となったインフォテリが大幅高となった。個別銘柄ではインフォテリ、アークン、ロックオン、ジグソーやそーせいも上げた。半面、ミクシィメドピア、ヒューマンウェブ、ビリングシス、サイバダイン、グリンペプが下げた。