【大引け概況】
22日の日経平均株価は3日ぶりに大幅反発し、前日比941円27銭高の1万6958円53銭で終えた。上げ幅は昨年9月9日以来、約4カ月半ぶりの大きさだった。日本や欧州の金融当局が追加緩和に踏み切るとの期待が強まり、投資家心理が改善。週末を前にした持ち高調整を目的とした買いも巻き込んで、上昇に拍車がかかった。
注目されたECB理事会後の記者会見で、ドラギ総裁は今後の追加緩和を示唆、これが大きく好感されたかたちだ。
ドラギ総裁が、21日の理事会後の記者会見で「3月の理事会で政策を再評価する」と発言。近い将来に追加緩和に踏み切るとの連想が働いた。投資家心理を冷やしてきた原油安に歯止めがかかったことも寄与し、東京市場でも運用リスクを取る動きが広がった。
また、国内でも日銀による追加緩和の可能性が高まったとの見方が主力株を中心に買いを後押しする格好となった。
大引けにかけて崩れる展開が最近は目立っていただけに、後場に入っても売り注文が少ないことが買い安心感を広げた。売り持ち高を積み上げていた海外勢のなどの買い戻しも巻き込み、取引終了にかけて上げ幅を急速に広げた。
JPX日経インデックス400は3日ぶりに大幅反発した。終値は前日比658.20ポイント高の1万2391.02だった。
東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに大幅反発し、72.70ポイント高の1374.19で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆8194億円、売買高は26億431万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1920と、ほぼ全面高だった。値下がりは8銘柄にとどまり、QUICK端末でデータが取得可能な1997年2月3日以来で最も少なかった。変わらずは7銘柄だった。
個別では、主力のトヨタや三菱UFJ、三井住友FGが大幅に上昇。ファストリやソフトバンクなど日経平均への影響が大きい値がさ株に値上がりが目立った。産業革新機構の主導により再建を目指す方針を固めたと伝わったシャープも上げた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも物色人気に。ダブル・スコープ、サイバネットシステムはストップ高に買われた。松屋、三菱化工機なども値を飛ばした。
一方、前期業績が低迷したタムロンが下げた。ダイセキ環境ソリューションなども軟調だったが、値下がり銘柄数は全体でわずか1ケタ台にとどまった。
東証2部株価指数も3日ぶり反発。2部指数は、前日比149.21ポイント高の4286.63となった。
個別銘柄ではラオックスや朝日インテクなど主力銘柄が全般に上げた。
土木管理試験所がストップ高。NDソフトウェア、ウインテスト、アイレップ、アピクヤマダなど買われた。半面、ぷらっと、日タングス、ニフティ、エスビー食品は売られた。

日経ジャスダック平均株価は3日ぶりに反発した。大引けは前日比54円48銭高の2412円57銭だった。新興企業株にも買いが入った。午後に東証1部の主力銘柄が大幅高になると、新興企業向け市場にも資金流入が加速し、ジャスダック平均は上げ幅を広げた。
幅広い銘柄が買われた。マザーズ市場のミクシィが前日に今期の業績予想を上方修正したことを受け、ゲーム関連株に見直し買いが入った。金融とIT(情報技術)を融合した「フィンテック関連」も上昇が目立った。
ジャスダック市場の売買代金は概算で515億円、売買高は1億4953万株。個別銘柄ではカルナバイオ、エフアンドエム、リバーエレテクがストップ高。FVCやTホライゾン、ドーンが上昇した。一方でシスロケ、レイやラック、エスケーエレが下落した。
東証マザーズ指数は3日ぶりに大幅反発。大引けは前日比46.95ポイント高の773.87だった。マザーズ市場で時価総額が最大のミクシィが大幅高となり、指数を押し上げた。リアルワールド、ジグソーがストップ高。地盤ネットHD、マイネット、カヤック、そーせいやジグソーも高い。
半面、エムビーエス、アマナ、駐車場綜合研究所、マーケットエンタは安い。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
16,958.53 |
941.27 |
日経平均先物 |
16,870.00 |
870.00 |
TOPIX |
1,374.19 |
72.70 |
TOPIX先物 |
1,365.00 |
65.00 |
東証2部指数 |
4,286.63 |
149.21 |
JASDAQ |
2,412.57 |
54.48 |
マザーズ |
773.87 |
46.95 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
2604310 |
2819491 |
東証2部 |
91210 |
19351 |