【寄り付き概況】
22日寄り付きの日経平均株価は3日ぶりに反発して始まった。
上げ幅を一時500円超に拡大し、1万6500円台後半まで水準を切り上げる場面があった。日本や欧州の金融当局が追加緩和へ踏み切るとの期待が強まり、投資家心理が改善した。外国為替市場で円相場が1ドル=117円台後半に下落し、企業の輸出採算が悪化するとの見方も後退。短期的な戻りを期待した買いが入った。
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)も上昇している。
投資家心理を冷え込ませていた原油価格の下落に歯止めがかかり、株高につながった面もある。
【10時の概況】
■日経平均株価 16,501.67(+484.41)
■日経平均先物 16,510(+510)
■TOPIX先物 1,336.50(+36.50)
■騰落 上昇1,868/下落45
■日経JQ 2,387.86(+29.77)
■マザーズ指数 757.65(+30.73)
22日10時現在の日経平均株価は前日比484円41銭高の1万6501円67銭で推移。
市場では中国景気の急減速や原油安への警戒感がくすぶる。
買い優勢ながら、節目の1万6500円を上回った水準では戻り待ちの売りが出やすい。
外国為替市場で円相場がJPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も上値が重くなってきた。
外国為替市場で円相場が下落したが、1ドル=117円台後半で下げ渋る場面が目立ち始めた。最近の円高により日本企業の輸出採算が一時期と比べて悪化するとの懸念は根強く、上値追いに慎重な雰囲気がある。
東証1部の売買代金は概算で6423億円、売買高は6億7728万株。東証1部の値上がり銘柄数は1868と、全体の96%を占めた。値下がりは45、変わらずは22銘柄だった。
業種別では33業種すべてが上昇。値上がり率1位は鉱業で、以下、鉄鋼、倉庫・運輸、不動産、石油・石炭、機械と続いている。
プラス寄与度トップはファストリで、日経平均を75.32円押し上げている。次いでソフトバンクが32.83円、ファナックが22.36円、日東電が13.30円と続いている。
唯一の値下がりは協和キリンで、日経平均を0.27円押し下げている。
日経平均への影響が大きい値がさのファストリやソフトバンク、ファナックが上昇。金融の三菱UFJや三井住友FG、みずほFGも上げた一方、前期業績が低迷したタムロンが大幅安。TBSHDやガリバーも下げた。
東証2部指数も上昇。ラオックスと朝日インテクなど主力銘柄が全般に上げた。

【動意銘柄】
■カヤック <3904>
15年12月期第4四半期からの連結決算移行と、15年12月期通期個別予想の上方修正を発表している。15年12月期の連結業績予想は営業利益で3.70億円としている。連結対象となる子会社プラコレの業績見込みを織り込んだ。また、個別業績予想については、営業利益で従来の3.70億円から4.00億円(前期は1.98億円)へと引き上げた。
■アニコムHD <8715>
ソフトバンク <9984> と代理店契約を結び、ソフトバンクの顧客向けにペット保険を販売開始すると発表したことが買い材料。
■モバイルファクトリー<3912>
同社は昨日引け後、15年12月期連結業績の上方修正を発表。売上高は従来予想の17億1700万円から17億5100万円(前の期比13.7%増)に、営業利益は同2億5400万円から3億1400万円(同48.8%増)に引き上げられた。
■ドーン<2303>
東証が21日、22日売買分からドーン株の信用取引の委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)に引き上げると発表した。日証金も同日以降、貸借取引自己取引分および非清算者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を現行の30%から50%(うち現金20%)に引き上げると発表している。