【大引け概況】
21日の日経平均株価は大幅に続落した。前日比398円93銭安の1万6017円26銭と安値で終えた。
連日で昨年来安値を更新し、2014年10月30日以来、約1年3カ月ぶりの安値を付けた。朝方から買い戻しが先行した。ニューヨーク原油先物が日本時間朝方の時間外取引で上昇したことや、為替が円安方向に振れたことも買い戻しや押し目買いを促す格好となり、一時上げ幅は300円を超えた。
しかし、後場寄りに高値をつけた後は一貫して下落歩調に転じた。
超低金利が続く中、金融機関の収益環境の悪さが嫌気され、金融株中心に売りが広がって相場全体を押し下げた。後場は個人投資家の損失覚悟の売りが増え、全面安となった。
日経平均は年初からの下げ幅が3000円を超えた。原油安や円高の一服を受け、前場は1万6600円台に上昇する場面があった。
しかし、後場に入ると信用取引で追加証拠金(追い証)の差し入れを迫られた個人投資家が売りに回ったという。
日銀の黒田東彦総裁は21日の参院決算委員会で量的・質的金融緩和について従来と同様の説明に終始し、追加の金融緩和への期待が薄らいだのも投資家心理に影を落としたという。
JPX日経インデックス400も続落した。終値は前日比332.50ポイント安の1万1732.82だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、37.48ポイント安の1301.49で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆846億円と今年2番目の多さだった。売買高は31億8594万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1860と全体の96%を占めた。値上がりは60、変わらずは15銘柄だった。
個別では、三菱UFJ、みずほFG、三井住友FGのメガバンクが売られた。トヨタ自動車も軟調。三井不や菱地所が下落した。16年3月期の連結純利益の見通しを引き下げた安川電は大幅安だった。ファストリやソフトバンクも下落した。サイバネットシステム、日本CMK、日本カーバイド工業なども売られた。
一方、東エレクとニコンが上昇した。台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業が買収を提案したと伝わったシャープが大幅高だった。小野薬とピジョンが上げた。旭硝子、日本電気硝子、SCREENホールディングスも買われた。
東証2部株価指数も連日で昨年来安値を更新した。大引けの2部指数は、前日比120.91ポイント安の4137.42となった。
個別銘柄ではネポン、KIHD、高木証、星和電機、アートSHDと朝日インテクが下げた。一方、日本パワーファスが一時ストップ高。ヨシックス、ぷらっと、SFJ、ダイサンなど買われた。

日経ジャスダック平均株価は続落した。終値は前日比50円89銭安い2358円09銭だった。昨年2月9日終値(2355円10銭)以来、11カ月ぶりの安値を付けた。
前場は日経平均株価の大幅高を背景に買いが先行したが、後場に入って日経平均が弱含むと、新興市場でも主力銘柄を中心に売りに押された。
ジャスダック市場の売買代金は概算で740億円、売買高は2億5201万株だった。
個別銘柄ではシスロケがストップ安。ドーンが急落し、太洋物産、ビーマップ、アドソル、FVC、マクドナルドが下落した。半面、レイがストップ高。アイセイ薬局、アイフリーク、インフォコム、セプテニHD、セリアは上昇した
東証マザーズ指数も続落。終値は前日比24.27ポイント安い726.92だった。昨年9月8日終値(708.12)以来4カ月ぶりの安値を付けた。
個別銘柄ではみんなのWED、アークンがストップ安。そーせいやジグソー、ミクシィなど主力銘柄が後場に下げに転じた。ジグソー、メディビ、Hamee、Fブラザーズ、ビジョンも売られた。一方、APLIXがストップ高。ロックオン、リアルワールド、フルスピード、インフォテリやACCESS、ロックオンは上げた。
【指標一覧】
終値 |
|
|
日経平均株価 |
16,017.26 |
-398.93 |
日経平均先物 |
16,000.00 |
-320.00 |
TOPIX |
1,301.49 |
-37.48 |
TOPIX先物 |
1,300.00 |
-34.50 |
東証2部指数 |
4,137.42 |
-120.91 |
JASDAQ |
2,358.09 |
-50.89 |
マザーズ |
726.92 |
-24.27 |
出来高 |
|
|
東証1部 |
3185940 |
3084619 |
東証2部 |
104090 |
22190 |